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【  2013年04月  】 

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あらすじ

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 自己完結型で他人との深い関わりを嫌う高郡聖は、強烈な印象を持った男、神栖輝の講演会を聴講し、彼に強い憧れを抱く。もう二度と会うこともないはずが、ある日、持っていた珈琲でシャツを汚すという皮肉な偶然で再会する。運命の悪戯に呆然とする聖は、汚したシャツの代償に輝から「身体で払ってもらおうか」と告げられ……。出会いは偶然、再会は突然、惹かれあうは必然の二人が織りなす切ないラブストーリー。【R18】完結済み...全文を読む

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憧れ

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 空調の効き過ぎた講堂の中は、ざわめきに満ちていた。潮騒のように、寄せてはかえす音が高い天井に反射する。夏休みの浮かれた気分がここかしこに現れているのに、妙な緊張感をはらんだ雰囲気の中、久しぶりだからなのか、講堂のあちらこちらでは、数人の学生が固まっておしゃべりに興じていた。見知った顔も幾人か見えたが、そちらに声をかけるでもなく、高郡聖(たかごおり せい)は大学講堂の真ん中あたりの席に一人で座ってい...全文を読む

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再会は突然に

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 この日は、やたらとついていなかった。なんなんだ、こんな日に限って。いらいらと小走りで先を急ぎながら、聖は心の中で悪態をつく。今日はやけに電車の接続が悪く、移動に時間がかかった。そのせいで、夕方に受けている国家試験用のセミナーに遅刻寸前だ。電車待ちにと買った珈琲は飲む間もなく持って歩く羽目になり、聖は地下鉄駅の構内から出る通路を急ぎ足に駆けていた。本格的に間に合わないと思いながら、腕時計にちらりと目...全文を読む

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弁償

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 聖は途方に暮れていた。ありていに言えば、困っていた。大通り脇の歩道沿いの植え込みを囲むレンガに腰掛けて、クリーニングから戻ったばかりのシャツを手に溜息をつく。この一週間、何件もクリーニング店を回り聞いて回った答えは、どこも「できません」だ。シャツの素材は極上の国産シルクで、有名ブランドが販売しているため、小さいクリーニング店は、「責任をもてないので預かれません」と軒並み言われた。それも判で押したよ...全文を読む

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代償

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 軽やかな目覚ましの音で目が覚めて、起き上がった聖は見慣れない部屋の様子に茫然とした。ここは、どこだ……?高い天井、南側に大きな窓があり、カーテンの隙間から朝の光が差し込んでいる。窓と反対側の壁は全てクローゼットで部屋の真ん中にキングサイズのベッド。ベッドの脇に小さなベッドサイドテーブルがあるほかは何もない部屋だった。どうして見知らぬ部屋にいるのか、聖は記憶を辿る。頭は急速に覚醒し、昨日の夜のことが一...全文を読む

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バイト初日

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 「おはようございます」指定された時間にオフィスの扉を開いた聖は、開口一番挨拶を口にした。「ああ、きたね。おはよう」壁際のキャビネットの前でファイルを開いていた吉井は、聖に挨拶とともに笑いかける。「荷物を置いて、PCを立ち上げたらこっちへ。早速、ファイルの整理をお願いするよ。日付順にファイリングしてくれるかい。やり方は金曜に説明した通りだ」「はい」席につくと早速PCのスイッチを入れ、吉井からファイル...全文を読む

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社長補佐

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 「おはようございます」息せき切って聖は秘書室に駆け込んだ。「ああ。待ってた。こっちに」吉井は聖を扉の開け放たれた社長室に招き入れる。バイト二日目は当初は午後から出社の約束だった。大学で講義を受けた後、オフィスに行く予定だったのだ。ところが、朝も早くから吉井から連絡を受けた。聖は今朝の電話を思い出す。『おはよう。高郡くん』「吉井さん、おはようございます」受話器を持って誰もいないのに聖は頭を下げる。『...全文を読む

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他人と自分との距離

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 「それでは、ここまで」という講師の言葉が講義室に響き渡ると一斉に辺りは騒がしくなった。階段状の講義室のいたる席で講義を聴いていた学生たちが、鞄に荷物を仕舞い込み、次の予定へと急いだり、友人とあいさつを交わし合っている。「聖」教科書とノートを鞄に詰め込んでいた聖は声のする方へ顔をあげた。「ああ。岸」聖の視線の先には同じ学科の友人、岸きし 宗介そうすけが立っていた。「大学で会うなんて珍しいな」「そうだ...全文を読む

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手の平の感触

奇跡の刻

2013.04.07 (Sun)

 昨日は休みと神栖に言われたこともあって、聖は一日置いて、また、約束の時間にオフィスを訪れた。おととい、バイク便に書類を渡した聖は、神栖に「終わったな。帰っていいぞ」と言われたことを思い出す。その時の神栖の笑みが優しくて、聖は少しは役に立ったのかなと思う。そうであったらうれしいとも。ここでの仕事は聖にとったら、とてもいい実地訓練で、普通だったら得られないような体験だ。学生にとっての会社員とはよくわか...全文を読む

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あらすじ

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 天から落ちてきた黒髪の守護者を助けたキリスエールは、それゆえに所有者の印を刻まれ、守護者の贄としてトレジャへと送られた。贄となった青年達の住まうトレジャでの掟は、「守護者には逆らうな」「守護者の望みを叶えること」。3人の守護者に気に入られたキリスエールは、自身の想いもわからないまま、運命に翻弄されていく。そして、キリスエールを愛した3人の守護者はキリスエールを守るために闘うことを決意する。【R18】...全文を読む

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プロローグ

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 「やぁぁ……はなして……いやっ……」嬌声と甘い吐息が行く手、右側に等間隔に並んだ扉の向こうから聞こえる。その扉の前を男に先導されて歩きながら、キリスエールは舌打ちをした。何もこんなところを通らなくてもいいだろうに。わざとここを選んで通ったのなら、嫌がらせかそれとも好きものかのどちらかだと先導する男の背中を睨みつける。扉を通過するたびに聞こえる嬌声も拒絶の声も全て若い男の声で、あげている声から何をされてい...全文を読む

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落ちてきた黒天使

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 春の風が優しく頬を撫でる。気持ちの良い朝、キリスエールは領内の見回りも兼ねて、馬で出かけた。森に入り、馬の手綱を引きながら澄んだ空気の中をのんびりと歩く。キリスエールはパラドース王国の一地方の領主の息子だ。柔らかな栗色の髪、すっと通った鼻筋で大きな瞳のキリスエールは綺麗で可愛らしい顔立ちをしていた。少し丸みのある顔のせいで幼く見られがちだが、今年17歳になる。この国では16歳で成人を迎えるため、れっき...全文を読む

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トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

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トレジャ

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 キリスエールの体調もあって、トレジャの入口にたどり着くのに国を出発してから1月を要した。アルタイルから降りたキリスエールは目の前にそびえる荘厳な石造りの建物を見上げた。複雑な彫刻と何本も林立する塔が特徴的な建物は、カーラルと呼ばれている。聖なる門という意味だ。訪問を告げるとカーラルから灰色のマントですっぽり全身を覆った人が2人出てきて、キリスエール達に頭を下げる。「ようこそカーラルへ。長旅お疲れさま...全文を読む

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報告

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 ノックの音に男は顔をあげ、「入れ」と鋭く命じた。「失礼いたします」扉を開けて入ってきたのは、黒い長髪に褐色の肌のタミルだった。今日も銀の甲冑に黒いマントをはおっている。部屋の主の前に直立不動で立つ。「報告を」大きなデスクの前に座った男は銀糸の髪を肩から払い、肘をデスクについて両手を組み合わせ、タミルに視線を合わせた。タミルを迎えにきた金と銀の天使の片割れのセインだ。「すでに報告が言っているかと思い...全文を読む

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金の天使

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 ここへ来て半月が経った。トレジャの生活と言っても、取り立てて変わったことはない。朝が来れば日が上り、日が沈めば夜になった。生活のリズムはそれぞれの自主性に任され、好きに過ごすことができた。キリスエールは規則正しい生活を送る。朝日が部屋を満たす3刻頃に起き、暗くなってランタンの油が半分になる10刻ごろにベッドに入る。食事は1階、玄関広間の横の食堂でとった。一人で摂る食事は味気ない。部屋を与えられた建物に...全文を読む

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銀の天使

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 部屋に入ってくるなり、ソファに音もなく腰を下ろしたレイラースにセインは嫌な顔をした。「レイラース、僕は執務中なんだけど」「いいよ。気にしないで。勝手にやるから」足を組んで、金の髪をかきあげてレイラースは口元に笑みを浮かべた。珍しく機嫌のよいレイラースにセインは訝しげな視線を向ける。「ここではお前は僕の部下で、友人じゃないんだぞ」ちょっと声を荒らげてもレイラースは一向に堪えた様子はない。もう、長い付...全文を読む

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黒い天使

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 気になって仕方がない。戦いと友人以外で長く思い煩う出来事などいままでなかったが。非番の日、タミルは自室の開け放したバルコニーに通じる窓枠に身体を預け、外を見ながら溜息をついた。長い黒髪が、風に掬われ、肩を滑り顔にかかるのを鬱陶しげにかきあげる。「やっぱり、ちゃんと礼を言ってないからな」窓から見える鬱蒼と茂った森に視線を投げる。木々の緑があの時を思い出させた。組んでいた腕をほどいて、窓枠に頭まで寄り...全文を読む

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黒い天使(2)

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 高位の守護者のモノには手を出せない。レイラースが告げたことが本当だったかのように、キリスエールはあれからさらに半月経っても、他の守護者には会わずに過ごしていた。そして、君なら来られるといわれたにも関わらず、森を何度も散歩したのに、二度とあの遺跡には出られなかった。森の奥は崖で行き止まりになっている。いろいろな方向で試したが、どこも結果は同じ。森の奥はすべて天空へつながる峰によって遮られていた。「夢...全文を読む

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黒い天使(3)

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 逃げるように食堂を後にし、キリスエールはアルタイルの処に向かった。このままだと、守護者じゃなくルイスに押し倒されそうだったからだ。心配してくれるのはわかるけど、男に触られても気持ちが悪かっただけだし。アルタイルを厩から引っ張り出し、手綱を引くと森に向かって歩いていく。この間の散策で奥に湖があるのを見つけたのだ。森の中に細く続く道を歩いて行く。この森にも鳥が巣を作っているようで、あちこちから、雛の声...全文を読む

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ルイスとキリエ

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 薄暗い室内に甘い吐息だけが響く。「んっ……ああっ……」背中を唇が辿るのを感じ、背をのけぞらせる。すでに指は双丘を割り、蕾の奥へ沈んでいる。ぎしりと寝台が軋んだ。「……っああ……いい……」茶色のくせ毛がシーツに散って軽やかな音をたてた。「気持ちがいいのか、ルイス」背中から掛けられた低く甘い声にルイスは頷く。「はあっ……もっと……」喘ぎ声でもっととねだる。「……つよく……さわっ……ああぁぁ」ルイス自身を掴んでいた手の動き...全文を読む

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訪い

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 湖畔でタミルに会ってから何故か頻繁にキリスエールのもとには守護者二人が入れ換わりに訪れていた。タミルとセインだ。二人が同時に現れることはない。タミルの訪問回数の方が多かったが、いつでもどちらかがふらりとやってきて、タミルは剣の稽古をセインは話をする。今日も燭台を灯して部屋で本を読んでいるとバルコニーに通じる窓をノックされた。顔をあげて、窓に視線を送ると銀の天使が立っていた。立ち上がると鍵のかかって...全文を読む

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誘惑

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 いつものように天空の遺跡で昼寝をしていたレイラースの機嫌は最悪だった。ここのところ出動命令がでては待機というのが続いているのもその原因の一つだったが、お気に入りにしていた女神に昨夜拒絶されたのが最たる原因だ。『一緒にいるときに他のことを考えているなんて失礼だわ。片手間で口説かれるほど相手に不自由はしてなくってよ』良いムードになりかけるや目尻を吊り上げて怒る彼女を宥めるのもめんどうくさくて昨夜はその...全文を読む

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誘惑(2)

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 「んっ……レイ……ラース……さ……。やっ……」すでにキリスエールの四肢には力が入らない。腰の奥からざわざわと妙な感覚が湧きおこり、キリスエールは首を横に振った。レイラースはキリスエールのはだけた服の間から手を差し入れる。なめらかな肌触りを愉しむように掌が滑る。レイラースの掌は少し温度が低くて、ひどく柔らかく滑らかだった。守護者に身体をまさぐられているのに心地よいと感じてしまう自分にキリスエールは嫌悪を感じる...全文を読む

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キリスエールの気配

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 大きな窓から日が燦々と差し込んで、食堂は白い光に満たされていた。いつもなら、多くの少年や青年でさんざめく場所はひっそりとしていた。「よかったよね」遅めの昼食に付き合っていたルイスがキリスエールに笑いかける。時間が遅いため、二人の他は食堂には誰もいない。「何が?」パンをちぎって口に放り込み、キリスエールは訊いた。「キリスエールが暇じゃなくなって。見たんだ、僕。黒髪の守護者だよね」咀嚼していたパンをご...全文を読む

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それぞれの想い

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 ルイスの指摘通り、3人がいれかわり立ち替わり訪れるようになって、キリスエールの日常はすっかり忙しいものになった。タミルはいつも湖のほとりで剣の稽古をつける。セインはふらりと夜更けにやってきては、天上の話をする。レイラースは好きなときにやってきて、なにをするわけでもなく、ただキリスエールに話をせがむ。なんでもいいからお前のことを話せと。キリスエールも3人が来てくれるのを心待ちにしていた。お客様にお茶も...全文を読む

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月光(1)

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 ほうっと溜息をついてキリスエールは読んでいた本を閉じて立ちあがった。セインが届けてくれた本で、天空の国の歴史だとか生活だとかについて書かれていた。あまりに知らないことが多すぎた。どうして、人間は守ってくれる守護者のことをこんなにも知らないんだろう。すでに夜も更け、月が中空高くに輝いている。ここでの生活にもだいぶ馴れた。3人の守護者が頻繁に訪れるので寂しさもないし、最初に感じた自分が不必要な人間だと...全文を読む

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月光(2)

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 走った後のような呼吸で、キリスエールの胸が激しく上下する。何度も震えた身体から、強い快感を自分が得たことを知らされる。いつもなら吐きだした精が冷たく思えるのに、今夜は濡れた感じを受けないことを不思議に思い、キリスエールはゆっくり瞳を開けた。セインが目に入る。赤い唇が夜目にも鮮やかで、唇が濡れていた。ぺろりとその唇を舐めてセインは微笑った。「何故っ!」自分が出した精をセインが飲んだと気づき、キリスエ...全文を読む

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出撃

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 「入ります」扉をノックする音がし、セインは「入れ」と応えを返した。開かれた扉からはタミルが現れる。入り口からもっとも遠い壁を背に席に着いたセインはあらためて部屋を見渡した。部屋の中央に置かれた楕円形の会議用のテーブル周りにはすでに、6人の守護者の姿があった。全員、銀の甲冑に黒いマントという出で立ちで、小脇に兜を抱えていた。すべて大隊長だ。天空国は人間の国であるパラドースを守るために守護者によって編...全文を読む

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嵐の前(1)

トレジャ編

2013.04.07 (Sun)

 それからの毎日はひどく慌ただしかった。守護者の軍は総じて出撃準備に追われ、会議の5日後にはタミルの部隊から潜入部隊と後方部隊がそれぞれ出発した。タミルは後方部隊の指揮を執る。セインの告白はタミルに理由のわからない衝撃を与えていたが、もともと武人気質のタミルは、目の前の戦闘に集中することでそれを心の底に沈めた。怪我をして人間界に落された屈辱は晴らさなければならない。そして、人間を守ることに意義は感じ...全文を読む

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プロフィール

水梨 なみ

Author:水梨 なみ
こんにちは。
水梨なみ(みずなし なみ)です。
BL大好きな物書きです。
いろいろ書き溜めたので、ここにアップしていくことにしました。
メンズラブ、ボーイズラブで、現代もの、ファンタジーといろいろです。
全て性描写を含みますので、そういうのが苦手な方、18歳未満の方は回れ右でお願いします。
それでもOK。大好物というかたはぜひ、水梨ワールドをを楽しんでいってくださると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

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