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【  2014年04月  】 

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長らくすみませんでした

雑記

2014.04.01 (Tue)

 こんばんは~ながらくお休みしていてすみませんでした。というわけで、新しい話をアップします。こちら、ムーンライトノベルズで読んでくださった方には新作ではありませんが、全改訂いたしましたので、かなり違っていると思います。(希望的観測だったらごめんなさいっ)また、こっそりPixivに、NLのファンタジーを投稿しました。「薔薇の祭壇で口づけを」という話です。よかったら、こちらも読んでみてくださいね(このサイトはB...全文を読む

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遠回りの片恋 序

遠回りの片恋

2014.04.01 (Tue)

 屋根もない駅のホームに一両の車両が滑り込む。ぶしゅっと扉が開いて、吉野葵は、小さなボストンバックを片手にホームへと足を踏み出した。あいている手で栗色の髪をかきあげ、周りをぐるりと見渡す。ホームを渡る風が葵の後ろで結んだ髪を揺らした。小さな駅で、葵以外降りる人もおらず、改札も一つで無人だ。鄙びた田舎の駅舎を出て、葵は色素の薄い瞳を眇めた。駅舎の周りは田園地帯で、青々とした稲の若苗が、満々と水をたたえ...全文を読む

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「遠回りの片恋」1

遠回りの片恋

2014.04.03 (Thu)

 「ほんとにこれでいいわけ?」上り坂を睨みつけて葵は溜息をついた。指示通り、蓮村入口というバス停でバスを降り、村まで一本道だと言う道を辿り始めて、すでに三十分ほど延々と歩いている。村までの遊歩道というより、完全な山道に、自分の迂闊さと体力のなさを葵は恨んだ。「こんな不便でどうやって暮らしているんだ」ぶつぶつ呟くが、答えるものは当然おらず、土の道を葵はどんどん登っていく。あんなに晴れていい天気だったの...全文を読む

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「遠回りの片恋」2

遠回りの片恋

2014.04.03 (Thu)

 葵の受難は終わらなかった。無事に宿に辿りついた葵を見た宿の主人は心からほっとしたように喜んでくれ、宿に集まっていた葵の捜索隊、村の青年団だそうだが、も口々に無事を喜んでくれた。その人たちにお礼と迷惑をかけた詫びをし、それじゃあ予約した部屋へ案内という段になって、宿の主人が言った。「あれ?ダブルブッキングだ」その言葉に耳を疑い、葵は主人に詰め寄る。「そんな」「大変申し訳ありません。システムのエラーで...全文を読む

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もうすぐ1周年

雑記

2014.04.04 (Fri)

 こんばんは。春ですね~すっかり暖かくなって、桜も満開で……でも雨。。。。。はやいものでこちらのブログを立ち上げて、1年が経とうとしています。4月8日で1周年です。ここのところ、落ち込むことが多く、なかなか小説を書く気にならないこともあり、春なのに、どうしようと思ってます。1周年にあわせて何か書きたかったんですが、どうも難しそうです。SSが苦手なのがすべての敗因なのですが。とりあえず、8日には、お祝いの書き...全文を読む

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「遠回りの片恋」3

遠回りの片恋

2014.04.04 (Fri)

 祭りは思ったより人出があった。この地方では有名な祭りなのかもしれない。できるだけ出店などが並んで人通りの多いところで取材を始めた。祭りなので、取材はやりやすい。雑誌社から祭りの取材に来たといえば、わりと好意的に答えが返る。ひろいたいネタは女性の幽霊との関連だが、そんなことを知らない人間が尋ねても誰も答えるはずもない。それが観光資源ならなおさらだ。まずは外堀から埋めるのがこういう取材のやり方で、そこ...全文を読む

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「遠回りの片恋」4

遠回りの片恋

2014.04.04 (Fri)

 青年団のテントにずいぶん長居をしていたらしい。それでも、まだ外は人で賑わっていた。祭囃子も聞こえる。それに背を向けて、花嫁が籠っている宮を外からだけでも見たいと思い、そちらに足を向ける。村はずれって言っていたのでそちらを目指すとどんどん人通りもなく、暗くなる。田舎だからかあまり街灯がなく、祭りのために焚かれたかがり火や電気が遠ざかると辺りはどんどん暗くなった。取材のアイテムの一つ、懐中電灯を鞄から...全文を読む

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「遠回りの片恋」5

遠回りの片恋

2014.04.06 (Sun)

 部屋に戻ってきて、窓際の籐製の椅子に崩れるように葵は座り込んだ。片桐は考えるなと言ったけど幽霊を初めて見てしまった葵はそんなことはできなかった。それでも、片桐がお茶を入れてくれ、それを飲んで一息つくと、恐怖や驚きが薄れた気がした。「落ち着いた?」向かい合って座る片桐を見上げ、葵はドキリとする。「また、助けてもらって。ありがとうございます。なんだか、俺、片桐さんに助けてもらってばかりの気がする……」「...全文を読む

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「遠回りの片恋」6

遠回りの片恋

2014.04.06 (Sun)

 耳元で水音がする。温かい感触がねっとり耳をたどって、首筋を舐めあげられた。いつの間に眠っていたんだろう。今晩は寝られないと思っていた。片桐についていろいろ考えて、目を瞑っても眠れず、何度も寝返りをうっていたはずだ。ゆっくり浮上する意識の片隅で葵は、そんなことを思う。「んっ…」大きな手がシャツをまくりあげ、肌を探って行く感触に、葵は息をつめた。温かい掌が葵の滑らかな肌を確かめるように滑って行く。「あ...全文を読む

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「遠回りの片恋」7

遠回りの片恋

2014.04.07 (Mon)

 「おはよう」声が聞こえて、籐製の椅子に腰かけて新聞を広げていた葵は顔を上げた。すでに着替えも済ませた片桐が洗面所の入口に立っていた。「早いな。眠れなかったのか」気遣わしげに問われ、葵はにっこり笑う。冷やしたから瞼は腫れていないだろうが、そのくらい泣いた自覚が葵にはある。「まさか。早くに寝たので、わりと早く目が覚めたんですよ」普通に振る舞えているだろうか。内心ビクついていてもそれを表には出さない。「...全文を読む

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「遠回りの片恋」8

遠回りの片恋

2014.04.08 (Tue)

 無言で少し足を早めて歩いた。数歩遅れて片桐がついてくる。葵の背中に拒絶を感じとっているのかもしれない。それでも、片桐が踵を返すことはなかった。前方から、気分とは裏腹な祭囃子が聞こえ、村を練り歩いている花嫁行列がやってくる。輿の上で姿勢よく座っている花嫁姿の娘を見上げて、この役目も大変だと思う。一日、この恰好で村を回るのは体力もずいぶんいるだろう。それでも、幸せな結婚というジンクスがあれば耐えられる...全文を読む

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「遠回りの片恋」9

遠回りの片恋

2014.04.09 (Wed)

 かなり賑やかな祭囃子が響き渡り、参道に等間隔にならんだ篝火が、闇に火の粉を飛ばしている。その間を花嫁の輿がゆるゆると進んだ。幻想的で時代を忘れさせる光景に葵は目を奪われる。さすがに祭りのクライマックスとあって、人出は相当なものだ。参道には人がひしめき、花嫁の輿の後ろからも大勢の人がつき従っている。身動きも儘ならない人ごみにも葵は感心した。あまり知られていないだろう祭りにこれだけの人を動員できる魅力...全文を読む

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「遠回りの片恋」10

遠回りの片恋

2014.04.10 (Thu)

 ざわざわと騒がしい音で葵は瞳を開けた。赤いサイレン灯が夜空に閃き、多くの人が動き回る気配がする。「気がついたか」瞳を開けて何度か瞬くと目の前に片桐の顔があった。「片桐さん……」声を出すと片桐がほっとした表情(かお)をしたのがわかった。これも夢かなと葵は思うが、喉がひりひりと痛んで、気を失う前の出来事がよみがえる。いきなり襲われて、喉を締め上げられた。葵は恐怖に身を震わせる。地面に横たわっていることが...全文を読む

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「遠回りの片恋」11

遠回りの片恋

2014.04.12 (Sat)

 二人で部屋へ戻ってくると葵はそのまま布団に倒れ込む。さすがにとても疲れて、身体を起こしているのが辛かった。「ちゃんと布団掛けないと風邪引くぞ」それに「うん」とか答えた気がするが、葵はそのまま眠りに落ちた。写真でみた澄江が滝を背に微笑んでいる。オレンジ色のワンピースを着て、そこからすっきりのびた長い手足が眩しい。辺りは細かな霧で覆われている。真っ白な視界に澄江のオレンジ色だけが浮かび上がるようだ。『...全文を読む

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「遠回りの片恋」12

遠回りの片恋

2014.04.15 (Tue)

 「片桐さん」片桐に背中から抱き締められたまま、しばらく片桐の体温を感じていた葵は片桐を呼んだ。声が掠れていて、どれだけ乱れたんだと自分で呆れる。徐々に、情事の甘い余韻から抜けてまともに思考が働き出し、なんだかとても恥ずかしくなって、こんな風に抱き締められているのがいたたまれない。少し身じろぎすると片桐の腕に力が入り、まったく離す気がないのを葵は察した。「章だろう」また、名前で呼べと言われ、すでに理...全文を読む

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「遠回りの片恋」13

遠回りの片恋

2014.04.18 (Fri)

 瞼を通しても明るい光に葵は目を覚ました。「今何時?」がばっと起き上がって、身体の奥に鈍い痛みとだるさを感じて葵は顔をしかめた。その感覚に昨夜のことを一気に思いだして葵は周りを見渡した。すでに片桐の姿はなく、隣の布団はたたまれていた。「夢……のわけないよな」夢にしては生々しく、夢ではこの身体の奥の違和感を説明できない。山の宮入りの儀式には起こしてと言っておいた気がするのに、片桐は一人で行ってしまったの...全文を読む

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「遠回りの片恋」14

遠回りの片恋

2014.04.23 (Wed)

 三人で滝へと歩を進めた。山の宮を回り込み、細い道を少し下ると昨日と全く同じように唐突に視界が開け、大量の水が目の前を流れ落ちて行くのが見えた。「すげえ」桧榊の感嘆の声を聞きながら、葵は目を凝らす。昨日、見たオレンジ色の百合を鬼百合を探す。水しぶきで視界が悪いが、それでも見えないほどではない。じっと見つめて、何度も目線を行き来する。「――無い」呟きが届いたのか、片桐が「何が?」と問うた。「昨日、あそこ...全文を読む

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「遠回りの片恋」15

遠回りの片恋

2014.04.23 (Wed)

 引きずるように抱えられたままその場から連れ出された葵は、山の宮でやっと身体を離された。「なんだよ」むっとして片桐を睨みつけると彼らしくなく哀しそうな顔をしていて、葵はそれ以上言葉を継ぐことができなかった。宮にはすでにほとんど人が残っていなかったが、何人かの神官と青年団の人たちが滝の方へと走るのを見た。そして、しばらくして警察の人たちが通り過ぎて行った。山を降りることもせず、かといって滝に戻ることも...全文を読む

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「遠回りの片恋」16

遠回りの片恋

2014.04.25 (Fri)

 宿に戻ると桧榊刑事が待っていた。「ちょっと話がしたいんだけど、いいかな」断ることもできずに、葵は桧榊を部屋へ通した。当然、片桐もついてくる。彼は、宮でも一言も口をはさまず、今もまた無言だ。側からは離れないが口を出す気はないらしい。部屋に入ると畳の上の座卓周りの座布団を勧め、葵もその前に座った。片桐が一応という感じで三人分の茶を入れて置いた。「すでに話は聞いている?さっき、一緒にいた滝で死体が出た」...全文を読む

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「遠回りの片恋」17

遠回りの片恋

2014.04.26 (Sat)

 本来の予定なら今日が帰る日だったが、葵も片桐ももう一泊することになった。あれだけ人と会った後に病院に行ったので全てが終わったら日が暮れていたからだ。病院での検査では、一日たっても変化なしとのことで、大丈夫でしょうと医者に告げられ、葵はほっと胸をなでおろした。頭のコブはまだひいていなかったが、数日もすれば元通りとのことだ。ここ何日間かであまりにもいろいろなことがありすぎて、用意されていた食事を摂ると...全文を読む

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遠回りの片恋_三回アップし直したので

雑記

2014.04.26 (Sat)

 こんばんはー。「遠回りの片恋」いかがでしょうか。けっこうたくさんの方に来ていただいているので、とてもうれしいです。ところで、本日、アップしました17ですが、3回ほどアップし直しましたので、今、見ている方は、リロードしてくださいね。8000字くらいになってしまったので、分けたかったのですが、分けるところがみつからず……(m。_ _)/ ハンセイちょっと長いですが、エロですし、まあいいかなあと思っています。物語は最...全文を読む

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「遠回りの片恋」18_片桐side

遠回りの片恋

2014.04.30 (Wed)

 日差しを遮るパラソルの下で、片桐は本を片手に珈琲カップを傾けた。街中のオープンカフェは、昼前だと言うのにそこそこ混んでいる。片桐は漸く手に入れた恋人の葵と待ち合わせているのだが、まだ、その姿は見えない。「よう」声を掛けられて、片桐は読んでいた本から視線を上げた。座っているとかなり見上げなくてはならない長身の男が立っていた。短い黒髪に面長の顔、薄い唇が愛嬌のある笑みをたたえている。この間の事件の担当...全文を読む

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「遠回りの片恋」19

遠回りの片恋

2014.04.30 (Wed)

 こんにちは」メールで呼び出されて、場所を指定されたから、てっきりデートかと思って来てみれば、目的のテーブルには恋人以外にももう一人連れがいた。「どうしたの。なんか目立ってるけど」目の前の二人を見ながら、葵は笑う。引き締まって細身に見えるが、大柄な二人がテーブルについているだけで、周りからちらちらと視線を送られている。前髪を今日はおろしていて、切れ長の目に不機嫌な色を漂わせた片桐と愛嬌をふりまいてい...全文を読む

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プロフィール

水梨 なみ

Author:水梨 なみ
こんにちは。
水梨なみ(みずなし なみ)です。
BL大好きな物書きです。
いろいろ書き溜めたので、ここにアップしていくことにしました。
メンズラブ、ボーイズラブで、現代もの、ファンタジーといろいろです。
全て性描写を含みますので、そういうのが苦手な方、18歳未満の方は回れ右でお願いします。
それでもOK。大好物というかたはぜひ、水梨ワールドをを楽しんでいってくださると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

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