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平行線の恋

エピローグ

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リビングのソファで、聖は神栖の書斎から引っ張り出してきた国家試験用の資料を読んでいた。
一日一緒にと言った神栖のセリフに偽りはなく、神栖もまた一日家の中にいて、自分のやりたいことや、やるべきことをしていた。二人で一緒に何かするわけでもなく、同じ空間に居て、ゆっくりと時が流れて行く。
時折、神栖が珈琲を入れて聖の前のテーブルにも置いてくれたりする。
心安らかな久しぶりの休日。
「聖」
後ろから声を掛けられて、聖は読んでいた本から顔を上げた。気配で神栖が後ろに立ったことに気づく。
振り向く前に頭越しに腕が降りてきて、聖の首に腕が回り後ろから抱きしめられた。
「何?」
動きを封じられて、神栖の唇が耳の縁を掠める。
「あのさ、おまえこのままここで俺と暮さないか」
言われた言葉に聖は硬直した。
ここで神栖さんと暮らす?
「ほとんど神栖さんはいないのに」
心の中で考えただけの言葉が口をついた。
「ひどいな。最近、夜はここに帰ってきている。おまえが来ているかも知れないと思ってな」
確かに、昼間にここに来ると人が過ごした気配があったのを聖は知っている。前よりこの部屋の生活感が出てきていることも。
いつもこうやって同じ空間に居て、お互い違うことをしていても安心した空気の流れる時間を過ごす。それも悪くない考えかもしれないと聖は思った。しかし、そんな時間はたいして存在しないことも聖にはわかっている。神栖さんと自分は立場が違いすぎて、過ごす時間がずれているのだから。
ここで神栖さんが帰るのを一人で待つのか。
それには耐えられないだろう。帰ってこなかったら、それが意味のない邪推でも自分は悩み苦しむことになる。
あんなに離れなければと思ったのに、この手を離せなかった。終わりにしたいと確かに願ったのに。結局、自分の中に神栖さんがどれだけ深く棲んでいるか思い知っただけだった。
しかし、次にまた神栖さんの過去が見えたら、誰か他に大事な人ができたら。それには自分は絶対に耐えられない。
是とも否とも言えずに、聖は、
「考えとく」
とだけ答えた。
強引に押してくるかと思った神栖はあっさりとわかったと応じる。
「考えがまとまったら言ってくれ」
神栖は聖を離すとそのままソファを回り込み、聖の隣にどかりと腰を下ろす。その神栖を横眼でちらりと見て、落胆してもいないし、怒っているわけでもないことを確認すると聖はまた本に目を落とす。

煙草に手を伸ばし火をつけると神栖はゆっくりと煙を吐き出した。
左腕をソファの背の上に伸ばし、首を後ろに傾けて天井を見る。
嫌だとも無理だとも聖は言わなかった。
また煙草を口元に持ってきて深く吸うと神栖は思った。
いつもは何を聞いても否定的なセリフを貰うことが多いが、神栖の問いに聖は考えると言ったのだ。
今回はこれで良しとするか。
頭を聖の方に向け、本に没頭している聖を眺め、また天井に視線を戻すと大きく息を吐き出した。白い煙がゆらゆらと上っていく。
まだ、俺たちの関係は始まったばかり。この手を離さないためにも焦らず、大事にしていきたいと神栖は切に願った。
二人の恋は、時に近づき、火花を散らし、そしてまた平行線へ戻っていく。いつか、この恋もまた安らぎに変わっていくのだろうか。
その問いに、答えはどこからも返らなかった。


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