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「山神の花嫁_昔話」
神無月

神無月(6)

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翡翠が白の君の肩を抱いていた。
ぎくりと泉の身体がこわばった。
さっき見た場面。そして、もう二度と見たくない場面。
「目を逸らさずちゃんと見ろ」
思わず顔を背けそうになった泉に翡翠の声が突き刺さる。泉は水晶を見た。
『どう?私の方が華奢でしょう?』
今度は音が聞こえる。鈴を転がしたような綺麗な声で、白の君が言葉を紡ぐ。腕にしなだれかかっているのもさっきと同じだ。
『泉の方が華奢だな』
にっこり笑って、翡翠が言う。白の君は身を離すと翡翠をみて微笑む。
『まっ。ぬけぬけと。ここまで惚気られると、もうからかう気にもならないわ』
ころころと笑う白の君に翡翠も笑っていた。
私のことを話していた……。この笑顔で……。
泉は視線を翡翠に向けた。
会話が聞こえれば、なんてことはないことで。
それも、私のこと……。
急に泉は恥ずかしくなった。勝手に誤解して、翡翠を恨んだ。
「わかったか?」
翡翠の言葉に泉は頷いて、それから慌てて首を横に振った。
「……泉?」
「で、でも。白の君を臥所に運ばれたでしょう?」
怪訝そうな翡翠の声に泉は震える声で告げる。それが一番、衝撃だったのだ。翡翠が白の君と……。
「そこも見ていたのか?」
大きく溜息をついて、翡翠は仕方がないなという顔で笑った。
再度、珠をかざし、また息を吹きかける。
翡翠が白の君を抱き締めていた。
さっき見た場面。泉の身体が震える。
『気分が悪い……』
抱き締められてくぐもった声が聞こえた。白の君だ。先ほどの鈴を転がすような声色ではなく、とても具合が悪そうだ。
『大丈夫か?調子に乗って飲むからだ』
『違うわよ』
それも気丈に振る舞う白の君を『しょうがないな』と言いながら翡翠が抱き上げた。
『部屋に置いてくる』
その場にいた他の仲間に声をかけ、翡翠は歩き出す。
『ごめんなさいね、緑の君』
胸に抱かれながらぐったりとした白の君は囁くような声で謝った。
『気にするな』
答えながら、すたすたと翡翠は白の君を抱きあげながら、廊下を行く。扉の前で立ち止まり、部屋へと入り、臥所にそっと白の君を下ろした。
『ありがとう、緑の君。今度、お屋敷に遊びにいってもよくって?あなたの泉にお目にかかりたいわ、今度こそ』
そっと布団をかけてやりながら、翡翠は苦く笑う。
『だめだ。誰にも会わせない。あれは俺のものだからな』
白の君にそう呟き、お休みと言って翡翠は背を向けた。

「嘘……」
水晶が透明に戻り、泉は口に手を当てて呆然と呟いた。
「この珠は真実しか映さない。さっきお前が見たのと同じだろう?」
翡翠は泉を見つめている。
泉を見つめたまま、翡翠は手にしていた珠を宙に放った。見もしなかったが、気配で竜胆が受け取ったのがわかった。
もう立ち直ったのか。もっと強く殴れば良かった。
頭の片隅でそう思いながら、腕を掴んだ泉を引き寄せる。
「翡翠様……」
潤んだ瞳で泉が翡翠を見上げている。
「……ご、ごめんなさい……」
まだ、翡翠の身の内に渦巻く怒りに怯えているのか泉は震えながら、翡翠に謝りを口にする。涙声だった。
「まったく。この男の計略に簡単にハマりすぎだ。わかっていると思うが……」
翡翠はそこで言葉を切って、泉の顎を手のひらで掬いあげた。
「俺は怒っているんだからな」
泉の唇を思いっきり唇で塞いだ。身を震わせたのにも構わず、腰を攫って抱き締め、更に口づけを深くする。
開いた唇の間から舌を挿し入れ、泉の口の奥まで舌で撫でる。
「……んっ……」
苦しいのか泉が声を上げるのが聞こえるが、全く取り合わずに、口腔内を蹂躙する。ほぼ一カ月ぶりの泉は甘くて美味しくて、たぶん今夜は歯止めが効かないだろうと翡翠は思った。
舌の上も裏も歯も歯茎も全て舌で味わいつくして、泉の膝が崩れ落ちる頃に解放する。長い口付けに溢れた唾液が泉の口端から流れる。それも舌で舐めとって、翡翠はその場に泉を押し倒す。
「翡翠様……ここで……?」
唯一、無事だった畳の上に泉を押しつけて身体に乗り上げると、泉が下から怯えた瞳で翡翠を見つめる。前を合わせているだけだった泉の着物はすでにはだけて、白い胸も長く細い足もあらわになっている。
畳に黒髪が広がって、ドキドキするほど綺麗だ。
「ああ。お前を喰らおう」
首筋に唇を寄せて、翡翠は軽く噛んだ。長い犬歯が肌に食い込み泉が悲鳴を上げる。
「で、でも、翡翠様……竜胆様が……」
竜胆が部屋にいるのが泉は気になるらしい。身体を捩って逃げようとするのを翡翠は許さない。
「ほっとけ。見たけりゃ見せておけ」
「翡翠様っ」
叫ぶように名を呼んで、泉は更に身を捩る。
どっちにしろやめる気はなかった。この怒りも熱さも止められるのは泉だけだ。
それに、竜胆にもきっちり泉が誰のものか、見せつけておいた方がいいに決まっている。
「泉」
足で泉の足を割り、翡翠は泉の首筋を舐め上げ、耳たぶを甘く噛む。
「あぁっ」
喘いで泉は背を反らせた。
「だめ……翡翠様……やっ……」
手の下の肌はすっかり上気し、体温も上がっているのに、泉は首を左右に振る。
よっぽど人前でするのが嫌らしい。くつくつと翡翠は笑った。
背後を探るとすでに竜胆の気配はない。呆れて帰ったのだろう。
命の危険を感じたのかもしれない。
あいつのことだ。少しは責任を感じて、出雲の後始末も適当にしておいてくれるはずだ。そのくらいには友人を信じている。
今回の悪戯はちょっとやり過ぎだが。
「だめだ。今夜はお前の言うことはきかない」
泉が瞳をあけた。瞳が潤んでいる。泣きそうなのを我慢しているのか。
しかし、竜胆が消えていることを泉に伝えてやる気はなかった。今回のことは泉にも責任がある。それを少しはわからせたかった。
その瞳に視線を合わせて、翡翠はにっと笑ってやる。
泉の頬に朱が上る。怖かったのか。それとも見惚れたのか……。
それすらも確認せずに、翡翠は泉の胸の突起に唇を落とした。泉の身体が跳ね上がる。舌先で転がしてやると腰が揺れた。
「……んっ……あぁぁっ……」
唇を離し息を吹きかけるだけで、ふるると身体が震える。
相変わらず、感じやすい肌だ。白く薄い肌だからかもしれない。透けて見える血管を舌でなぞるといい香りがして甘い。これに歯を立てて啜ってみたくなるのを翡翠はぐっと堪える。食いたいわけではないのだから。
指で胸の突起を転がしつつ、唇を下へと下ろしていく。
何をされても艶めいた喘ぎを上げて、泉は腰を捩った。
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