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煉獄の恋

第12章 失恋

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自分のベッドに寝転がって、岸は盛大な溜息をついた。枕元の窓からは淡い光がさしこんで、遅い朝であることを知らしめている。日曜日だからか、階下からは、年の離れた弟たちがもめている声が聞こえている。
岸は手に握った携帯電話を目の前にかざして、何度見ても変わらない文面のメールを読み返した。
『体調不良でしばらく実家に帰る』
発信者は聖だ。たった一行のメールにもう何度目になるかわからない溜息が洩れる。
完全に拒絶されたな。
携帯を持っている腕で、目を覆った。
体調不良など口実だろう。マンションにいるかもしれない。しかし、来て欲しくないからこその帰郷宣言だ。
大学を休むつもりだから俺にメールをしてきたんだということもわかっている。そうでなければ、あんなことをした俺に気なんか使わないだろう。大学に来ないと部屋に押し掛けられては堪らないと思っているのかもしれない。
自分でも何故、無理に身体の関係を持ってしまおうと思ったのか今になるとよくわからない。あまりにもあの男に囚われている聖が辛そうで、それを俺が助けられたらと思った。同時に、そこまで聖に思われている奴が羨ましくて、どうにかなりそうだったのは事実だ。
友人というスタンスでずっと側にいてもよかったのに、聖の心を他の奴がとらえたとそれも同性だと知った時から全ての歯車が狂っていった。
そこまで考えて、嘘だなと自分を岸は責めた。
聖の特別な友人になりたいときっかけを探し、結局2年もかかった。その時点ですでにこれは恋だったのだ。
聖の一番になりたかったのだから。
自分の気持ちから目を背けてきた罰なのだと岸は苦く嗤う。頑なにストレートだと思いこみ、女の子と片っ端から付き合い、結局、彼女になっても半年と持たなかった。ほとんど向こうから別れを告げられたが、そんなに落ち込まなかったのもそのせいだ。
俺って結構、純情だったんだな。
自分を揶揄して思ったが笑えない冗談だ。あの男に心は奪われたままだと壮絶な告白は、岸に立ち直れないくらいの打撃を与えた。こんな酷い失恋は初めてだ。
それでもいい。いつか俺に振り向かせて見せるとは、あの聖には言えなかった。
二度とこんな恋はしないとできないと告げられたに等しい。
今、大学でもバイトでも顔を合わせずに済むのは助かるかもと岸にしては珍しく後ろ向きの思考を持った。
今週のバイトは試験が近付いてきたから止めておくと確か聖は予定を入れていなかったはずだ。それもあって、帰省してしまったのだろう。バイトがあったら責任感の強い聖のことだ、なにがあっても来ただろうから。
聖が戻って来た時に俺たちの関係の全てが決まるだろう。それを決めるのは俺ではなく聖だ。
普通なら完全無視で、こんなメールも来ないよな。
再度メールの文章を眺めて、岸は溜息をついた。聖が自分のことをどう思ってるのか、どうするのか、思い悩むが、岸としても友達としてこれからも付き合っていけるか自信がない。際限なく落ち込んでいく、負の思考ループに岸はそっと目を閉じた。
休みだし、このまま夢も見ずに眠ってしまいたい。
そっと胸の内で呟く。
「お兄ちゃん、ちょっと手伝ってくれない」
その願いは、思った直後に階下からの母親の声で霧散した。
家族が多いっていうのは、物思いには向かないな。
岸は苦笑いを浮かべると勢いよく起き上がり、返事をすると階下へと降りた。
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