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空の月を恋う

7-1

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黎二のマンションのリビングに立ちつくし、広夢は大きな溜息をついた。
帰ると言ったのに、それはいまだに叶えられないままだ。確かに、黎二に酒を進めたのは広夢だったが、まさか、車できているとは思わなかった。
だって、マンションのエントランスから入ってきたんだし。
黎二が庸介のうちのインターフォンを鳴らしたとき、メインエントランスの映像を見たから、てっきり、電車で来たと思っていたのだ。だが、実際は近くの駐車場に車を停めて歩いてきていた。
『お前、免許は?』と訊かれて、持ってますけどと言ってしまったのがいけなかった。
『じゃあ、送って』と言われて、『明日は仕事だし、着替えもないし、今日は帰りたいと』抵抗した。だが、結局、『途中で寄ってとればいい』とあっさり却下されて、黎二のベンツを運転するはめになったのだ。
人さまのそれも高級車を運転することになって、広夢は冷や汗をかいた。できたら、二度とやりたくない。車幅は大きいし、扱いは難しいし、傷なんてつけたら、広夢じゃ弁償できない。
どうしてこうなっちゃうんだろう。
今日、何度も思ったことをくり返す。
「なにやってるんだ?」
部屋の真ん中に突っ立って、今までの経緯を思い返していた広夢の背後から声がかかって、飛び上るほど驚いた。振り返ると黎二がパジャマ姿で立っていた。髪が濡れているところをみるとシャワーを浴びてきたらしい。長い前髪を後ろにかきあげる様に広夢は一瞬、目を奪われる。どんな格好をしていても、溜息が出るほど、黎二は綺麗だ。
「お前はどうする?」
目的語のない問いに一瞬、意味を掴み損ね、ついで、シャワーを浴びるかどうか訊かれていると気付く。
「えっと……俺、やっぱり帰ります」
見つめられて、どうしていいかわからずに広夢は黎二から目を逸らした。ここにいる理由もないのだから、帰りたいと思う。結局、自分の部屋には寄らなかったから、着替えもないし、明日は出勤しなければならない。
「そんなこと訊いてない。今晩はここにいろ」
まっすぐに広夢を見つめる灰褐色の瞳は相変わらず熱を感じさせない。
「なんで、そんなこと命令されないといけないんですか」
高飛車で冷たいもの言いに広夢はかちんとくる。ここに来てしまったのはあくまで、黎二に飲酒運転をさせないためで、自分と黎二は何でもないんだから、もうここにいる必要はない。大股に広夢に近づいて、黎二は広夢の両手をとった。
「シャワー浴びてきたら、これの手当てをするから。包帯が濡れたら自分でどうにもできないだろうが」
ぐっと言葉に詰まる。確かに左手はともかく、右手首に自分で包帯が巻けるかは自信がない。
「医者のいうことはきいておくものだ。それに、そんなにここにいたくないなら、手当てをしたら帰っていい」
包帯の上を指で辿られ、広夢は息をつめた。長い人差し指が辿った場所に僅かな痛みを感じる。
「返事は?」
傷口が熱くなった気がして、広夢は冷静な判断ができなかった。なんでいつもこの人のいいなりなんだろうと思いながら、小さく頷いた。

一時も早く帰りたくて、黎二の瞳から逃れたくて、広夢は何も考えずにさっとシャワーを浴びた。なぜ、ここまで黎二が自分を構うのか、まったくわからない。
面倒事だと思っているのは確かなんだから、さっさと厄介払いしてしまえばいいと思うのだ。
風呂場から出ると脱衣所に新しい下着とTシャツとズボンが置かれていた。さっきまで着ていたものより小さい気がして、サイズを確認すると自分がいつも身につけているのと同じだった。
なぜと思うが、黎二が広夢のために買ったのは一目瞭然だ。
先ほどまで着ていた衣料はすでになく、広夢は仕方なくそれを身につけた。今度のは身体にぴったりだった。
頭をタオルで拭きながら、リビングに戻るとソファで黎二は膝に置いた本をめくっていた。かなり、分厚い本だった。扉の開閉音に顔を上げる。
「あの……これ……」
服をつまんで言うと、黎二は「こっちへ」と返事を返す。目の前のテーブルに本を戻すのを見ながら、広夢はソファに近づく。
「これ飲んで」
渡された錠剤はやけに毒々しいピンク色で、水とともに差し出されても飲むのをためらいたくなった。
「痛み止めだ」
躊躇している広夢に黎二はそっけなく伝える。飲めと暗に強要されて、仕方なく、広夢は薬を口に含んで、水で飲み下した。僅かに舌を酸味が刺した。
「手を出して」
簡単に告げられた命令に広夢はソファの前に膝をつく。
「俺の勤務先の病院の横にショッピングモールがある」
差し出した広夢の手をとりながら、黎二はそう答えた。広夢はそれがさっき、問うた質問の答えだと知る。ようはそこで、黎二が広夢のために服を買ったということだ。
「ありがとうございます」
「ああ」
濡れた包帯をあっという間に取り去りながら、黎二は何でもないことのように返事をした。ガーゼで傷口を拭い、診る。
「大丈夫そうだな。化膿したらと思っていが、これなら、ニ、三日で新しい皮ができてくる」
消毒液を浸した綿で傷口を洗い、化膿止めを塗って、黎二は新しい包帯で傷口を覆い隠した。
「ありがとうございます」
広夢は礼を口にする。包帯を巻いていかれるのを見ているとどきどきと胸が鳴った。握られている手が熱い。黎二を見れば、真剣な表情で手元を見ている。長い睫毛が瞬きとともに揺れる。肌も白くて滑らかで、触れたら手の下で溶けてしまうかもと思いながら、黎二を見つめた。
「いいだろう」
終わったらしく包帯をテープで留めて、黎二は顔を上げた。目を逸らせるのがちょっと遅かった。黎二の瞳と広夢の視線が交差した。
のぞき込んだ瞳から目が離せなくて、広夢は縫い止められたように黎二の瞳を凝視した。
黎二は何も言わない。視線を外されることもない。ただ、静かに広夢を見ていた。
「お……俺……」
帰るって言わないとと広夢は自分を叱咤する。だが、口は震えるばかりで、言葉にならない。
「おまえ」
先に黎二が口を開いた。
「まだ、俺のこと好きだと思っているか……?」
まったく予想もしていなかった言葉に広夢は、そのまま固まった。黎二は広夢を見つめ、答えを待っている。
どうにも言葉がでなかった。広夢は顎に力を込めた。震える唇を噛みしめて、首を縦に振る。顔に血が上ってくる。赤くなっているだろう顔を意識すると更に熱くなった。
「まだ、ましってとこか」
黎二の呟きは広夢には意味が取れない。
「こっちへ」
掴まれていた手を引かれた。立ちあがり、黎二に引きずられるまま廊下にでて、扉をくぐる。
「なっ……」
くぐったドアが寝室だと文句を言う間もなく抱き締められた。
「俺を見ろ」
胸に抱きこまれて、身体を通して聞こえた言葉に広夢は顔を上げた。黎二の灰褐色の瞳と目があって、広夢は動きを止める。いつ見ても見惚れずにいられない黎二。見つめて欲しいと思った瞳が自分を見ていた。まっすぐ心の底まで見通す強い目で。
「若槻……さん?」
だんだん近づく黎二の顔を広夢はぼおっと見ていた。瞳の力がつよすぎて、目を離せない。腰を抱く腕に力がこもり、唇が塞がれた。
「んっ……」
柔らかい唇が押しつけられて、唇を開けるように唆す。熱く柔らかい感触に、広夢は大きく息を吐きだした。その途端に、唇を割って舌を入れられた。ゆっくりと嬲るように口の中を舌が這う。
「……んっ……ああっ……」
口の中をねっとり辿られると広夢は抗いがたい熱が上がってくるのを感じる。決して強くも激しくもない口づけだが、尖らせた舌で、舌の裏側まで撫であげられるとぞくぞくと背を電流に近いものが走る。
おずおずと広夢は自分の舌を黎二の舌と絡める。くちゅりと音がした。
「あっ……」
その音にびくりと逃げた舌を黎二の舌が追う。何度も絡みつけられて強く吸われ、目の焦点が合わなくなる。ゆっくり離される唇の間を橋のように掛かった糸が光った。
ぐっと抱き締められて、抱えあげられた。
「若槻さん……?なんで?」
どさりとベッドに放られ、覆いかぶさってきた黎二に広夢は疑問を投げる。
「しっ。黙って」
言葉は口づけで遮断される。すでに、キスだけで身体の芯が倦むような熱を持っている。理由はわからないが、黎二に押し倒されて、このままだと抱かれてしまうと頭の隅で思うが、長く執拗なキスが正常な判断を鈍らせる。抵抗しようと腕を上げてもその腕をとられて、二の腕の内側に口づけられると声が上がった。
身体が熱い。身中で熱が出口を求めて渦巻いている。腰の奥はぞくぞくする。皮膚が粟立つようなざわめくような感覚。
「熱いのか?」
唇を離すと黎二が問う。
「熱い。身体の奥がざわざわして……」
瞳を閉じて、身体の奥から湧きあがるような感覚を堪える。キスだけではしたなくも反応した広夢自身にも気付く。
「そうだろうな。薬が効いてきているからな」
黎二の言葉の意味がわからない。
「さっき、飲んだだろう」
「だって……痛み止めって……」
震える声で言いながら瞳を開ける。瞳が潤んで視界がぼける。
「人の言葉を疑わないのは問題だな」
「何を飲ませ……あっ……んっ……」
耳たぶを軽く噛まれて、ぺろりと舐められ、それだけで声が抑えられない。
「想像通りだ。身体熱いだろう」
「い……いやっ……」
首筋に唇をあてて、黎二は強く吸った。痛みすら快感に変わって、広夢は震える手を黎二の肩に掛ける。
催淫剤――。医者なのにそんなのを飲ませるなんて。
「力が入らないだろう。薬のせいだ。乱れても何を口走ってもな。俺が鎮めてやる。だから、流されてしまえ」
唇で肌を辿りながら、黎二が囁く。その吐息にさえ感じて、広夢は身体をのけ反らせた。Tシャツの裾から滑り込んできた手はひんやりとしていて、気持ちがいい。
何をバカなと、思う端から、自分を叱りつける端から、快楽に流される。あっという間に服をはぎ取られ、黎二の唇が胸の突起に触れると電流が走ったような強い痺れが身体を震わせた。
「やっ……んっ……」
力が入らない。四肢から力が抜けて、触られると喘ぐことしかできない。吐く息すら熱くて、どうにかなってしまいそうだ。
黎二の手が身体を這う。どこもかしこも指と手のひらが這っていく。もどかしくて膝頭を擦り合わせた。身体を辿る手は広夢の触れてほしいところに届かない。
「熱い……おかしくなる……ああ……んっ」
うわ言のように熱いとくり返す。
「どうして欲しい?」
舌で下腹を舐められて、広夢はぎゅっと瞳を閉じた。熱が出口を見つけられずに身体の中を暴れまわっている。
「さ……さわって」
「どこを。ここか?」
へその辺りに口づけを落としながら、黎二は指で胸の突起をはじいた。
「ああっ……ちがっ……」
首を横に広夢は振る。黎二の指が胸の粒を挟んだり、引っ張ったり押し潰したりするたびに、ぴりぴりともどかしい感じが広夢を襲った。
「じゃあどこだ?」
「触って……俺を……」
言いながら腰を浮かす。猛った自分自身を黎二に押し付ける。胸を弄っていた手が遠のき、広夢自身にするりと指が絡んだ。
「はぁっ……ん」
甘い声が喉をついた。絡んだ指が広夢自身のくびれと棹を扱きだすと絶え間ない強い感覚がひっきりなしに背筋を這いあがる。
「ああ。はぁ……。やぁ……」
「濡れてる」
指で先端を辿られると広夢は瞳を見開いた。濡れた感触に羞恥と止められない快楽を感じて、腰を揺らめかせる。
「言わない……で……」
恥ずかしくてどうにかなりそうだ。自分を嬲っているのが黎二だと思うだけで、どうにかなってしまいそうだというのに、身体の熱は籠る一方で、どこを触られても性感に直結して、広夢は追いつめられる。
「やっ」
唐突に手が離れて、外気が触れ、出口を求めて彷徨っていた熱が行き場を失って、広夢はいやいやと首をふる。黎二が身体を起こしたのを目で追う。衣擦れの音に、黎二が服を脱いでいるのをぼんやりと見た。
「若槻さん?」
再び身体がのしかかって、温かい重みに広夢は瞳を閉じる。触れる肌は思った以上にきめ細かく滑らかだ。
あの若槻さんと肌をあわせているなんて。止まりそうになる思考の果てで広夢は泣きたいような思いを噛みしめた。
熱くて硬いものが広夢自身に触れた。触れたまま上下に動かされて、広夢は瞳を見開く。
「ああっ……」
お互いの性器が絡みつき、広夢は背をしならせた。同時に二本握りこまれて、動かされると広夢は大きく喘いだ。黎二の肌がしっとり汗ばんでいく。
「はあ……」
黎二の唇からも熱い吐息がきかれた。擦り合わせた部分がどうにもならないほど気持ちがいい。
「いい……」
こんなの知らない。広夢はあまりの刺激に浮きがちな腰を引く。
「逃げるな」
腰の後ろに左腕をまわして引き寄せられた。黎二の声も掠れて熱を持っている。
「ああ。もう……」
吐きだしたくて、広夢は願いを口にする。
「そうだな。一回いっとくか」
辛そうに眉を寄せる広夢の額に口づけて、黎二は広夢自身を再度手に握りこんだ。強く上下に動かす。
「ああっ……そんな……だめ……」
何度も扱かれて、広夢は腰を捩った。それを黎二は身体で押さえつけて逃がさない。身体の奥に熱が溜まり、下腹部を渦巻いて出口を探していた。
「そんなにしたら……イク……」
広夢の啼きごとに黎二は更に扱く手を早めた。先端に指を這わせたまま何度も筋に沿って扱きあげる。
「はっ……んっ……」
どくんと広夢自身が波打ち、爆ぜた。握りこまれた黎二の手から零れた蜜が広夢の腹を汚した。
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