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空の月を恋う

7-2

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身体から力を抜き、四肢を投げ出して、広夢は荒い息を吐く。身体に力が入らない。こめかみをどくどくとすごい勢いで血が流れる音がする。
「まだ熱いか」
黎二の声が遠くに聞こえる。
「熱い……前よりもっと……熱い……」
前髪を指で梳かれて、唇に啄ばむようなキスをされた。
「待ってろ」
傍らから、黎二の体温が遠ざかる。
「若槻……さ……」
心細くなって、広夢は黎二を呼んだ。すぐに気配が近づいて、ベッドが軋む音が聞こえた。
肩を掴まれて抱き締められる。噛みつくようなキスに広夢は理性も思考も溶けていく気がした。
うつ伏せにされて、お腹の下に枕を入れられた。そのせいで尻を突き出す格好になった。
だが、恥ずかしい思いは黎二が背にキスをしたとたん霧散した。ざわめく背筋を舌で辿られ、広夢は啜り泣くような声を上げる。
「足を開け」
命令に広夢は疑問を持たない。溶けだした思考は黎二の声だけに反応する。膝を立てたまま広夢は足を開いた。
「冷たい」
腰の上に垂らされた濡れた感触に身体をずり上げようとして、黎二に止められる。
「すぐに温まる。お前は熱いから」
掠れた黎二の声に広夢は壊れた思考の果てで喜びを感じた。黎二が自分を感じていることが嬉しい。
黎二の指が広夢の谷間を滑った。後ろでつつましげに口を閉じている蕾に触れる。
「え?いやだっ……」
瞬時に広夢の頭が冷える。何をされるかを認識して身体がこわばった。
「ここひくついている。熱いんだろう?俺に全部任せろ」
ゆっくりと蕾を指の腹で撫で、黎二は広夢の耳に囁く。
「大丈夫だ」
「やっ……そこはやだっ……ああっ」
広夢の声は無視されて、広夢自身を黎二に掴まれた。
「まだ、熱が残ってる。わかるだろう」
さっき、欲を吐き出したばかりのそこはすでに形を為している。付け根の袋も持ち上がっていた。わかっていた。まだ、足りないことは。黎二の指が絡んだだけで、波打つほどに。
「力を抜いて。楽にしてろ」
「できな……い……やだっ」
入り口を押していた黎二の指先がつぷんと中に沈んだ。濡れた指を感じる。入り口で指を回され、広夢はいやだと叫ぶ。
徐々に指が奥へと入っていく。黎二の長い指がどんどん沈んで、内壁を擦る。
「ああっ」
前も扱かれて、後ろを指で犯されて、広夢は叫ぶしかできない。何度も指を引かれ、おしこまれる。
「緩んできた」
言わないでほしいのに、さっきよりスムーズに抜き差しされて、広夢は枕を噛んだ。投げ出した手がシーツをきつく握る。
もう一本指が追加され、二本の指の間から、潤滑剤を流しこまれると広夢の腰が揺れた。圧迫感と微かな痛みと違和感しか覚えないのに、熱が増してくる。
「なに?ああっ……はあぁっん」
ひときわ高く啼いて、広夢は腰を浮かせた。
「ここか」
黎二が笑うのを背にあたる吐息で感じる。
「ちがっ……そこ……やっ……」
強い刺激が脳をかき回す。圧迫感以外のどうにもならない感覚が背筋を這いあがり、頭の中で弾ける。流し込まれた潤滑剤のためにくちゅくちゅと音がする。指が三本入っているのも広夢にはわからない。ただ、内臓をかき回される感覚に翻弄される。
何度も指の腹が、広夢のもっとも感じるところを圧迫し、その度に身体が跳ねる。
「若槻……やっ……そこやだ……おかしくなる」
「おかしくなれ。だれも気にしない。もっと乱れろ」
熱を帯びた掠れ声が広夢の耳を打ち、もう何が何だかわからない。指が全部抜かれる感覚にさえ、身体が粟立った。
「だめ」
指が抜けると埋まらない感覚がひどくなり、心もとない。埋めて欲しくて、身体に籠った熱を吐きだしたくて、広夢は腰を振る。
入り口に指とは比較にならないほど熱くて凶暴なモノを感じて、広夢ははっと瞳を開けた。
「力を抜け」
黎二の声と同時に熱い楔が身体の中に埋まってくる。
「あ……あ……あぁぁっ……・」
ゆっくり、しかし、確実に広夢の粘膜をめくるように黎二が侵入し、広夢はシーツを握る手に力を入れた。
「きつ……っ」
苦しそうな声が背中から聞こえ、広夢は後ろを振りあおぐ。眉を寄せた黎二が見えた。額に汗が光る。
そんな顔でさえ、綺麗だと広夢はぼんやり思う。
「息を吐いて」
言われるがまま広夢は息を吐く。吐くと同時に黎二が奥へと移動する。身体が裂かれる気がする。めりめりと身体を割って、凶暴な楔が広夢を苛んだ。だが、身体の熱は悦び勇んで、黎二を求める。さっき執拗に攻められた広夢のいいところに黎二の先が触れ、広夢は背を反らせた。
「そこ。やっ……」
「いやじゃなくて、いいだろう。中が絡みついた」
「ああっ……」
叫ぶと同時に奥まで突かれた。背中から身体を抱き締められて、黎二はしばらくそこで動きを止めた。埋め込まれた黎二自身が脈打つのがわかる。どうにも慣れない感覚なのに、自分を埋める黎二が嬉しいと思うなんてどうかしていると広夢は思った。
「熱いな。お前は熱い」
どくんと中でまた黎二の硬度が増し、広夢は思わず締めつけてしまう。
「はぁっ……」
黎二が熱くて甘い吐息をつく。
「動くぞ」
言うなり、黎二は腰を引き、入り口近くまで楔を抜いた。眩暈がするような感覚に広夢が甘い悲鳴を上げる。全部抜ける前に最奥まで突き上げられて、広夢は啼いた。
何度も繰り返される挿出入。その度に強すぎる刺激が背を駆けあがる。
こんなのは知らない。おかしくなりそうな感覚。
視界が白く染まり、焦点が合わない。
身体が揺さぶられ、奥からとめどなく官能が沸き起こる。
「……あぁっ……はぁ……や……んっ……あぁぁ」
自分がひっきりなしに甘い啼き声を上げていることすら、広夢にはわからない。どんどん黎二に追い上げられて、握りこまれた広夢自身に指がかかると、頭の中に火花が散って、もうなにがなんだかわからなくなった。
出口を求めてさまよう熱が思い切り外に吐きだされ、そのせいか中を締めつけて黎二が背中で呻いた声を聞いた。
「広夢」
その声が自分の名を呼んだような気がしながら、広夢の意識はそこで途切れた。

暑い。
汗が気持ち悪くて目が覚めた。密着する肌が汗ばんでいる。腰と背に回った腕で身体が固定され、目を開けた先には白くて張りのある肌が見えた。ぼんやり肌を辿って、顔を上向ける。形の良い顎、赤い唇。長い睫毛が見えた。
え?うそ、なんで。
自分を抱き締めて眠っているのが黎二だと知って、広夢は慌てた。身じろぐと更に強く抱きこまれ、身動きが取れない。密着した肌から自分もなにも身につけていないことを知る。
俺、昨日、若槻さんを部屋に送って……。
一気に昨夜の記憶が頭の中をよぎって、広夢は身体をこわばらせた。
そうだ。若槻さんと……。
薬のせいで流されて、黎二と寝たんだと認識する。
それからずっと抱き締められてたのか……。
身体を離したくて、腕でそっと黎二を押すと「ううん」と声がする。
「目が覚めたのか?」
柔らかく低い声で囁かれ、広夢はぴくんと身体を跳ねさせた。
腰を抱く腕はそのままで、黎二は反対の手で髪をかきあげ、枕もとの時計を見た。
「まだ、夜明けまで数時間ある。もう少し寝てろ」
言い方はつっけんどんだが、黎二は腰を抱く腕を緩めない。
恥ずかしくて俯く。
「どこか痛むか?」
痛みで起きたのかと問われて、広夢は首を横に振りかけて止める。身体はどこも痛くない。黎二は慣れているんだろう。男を抱くことに。
だが、胸が痛かった。どうしてだかわからないのに、黎二に抱かれて、それも薬で乱された。
「どうした?」
答えない広夢に大丈夫と判断したのか、黎二は両腕で広夢を抱き締めなおす。
「もう少し寝ておけ」
命じるように告げ、目を閉じた。すぐに寝息が聞こえる。それでも広夢を抱く腕は優しい。
「俺、あなたがわからない」
呟くと眦から涙が溢れた。
なんで俺を抱いたの?優しくするのはなんで?
問いに答えは返らない。黎二とこうなりたかったはずで、それが叶ったのに、広夢の心は全く晴れない。ただ、哀しみだけが、打ち寄せる波のように、心を染めていく。
気まぐれか、それともたまたま欲求を吐き出したかったときに側にいただけのか。それなら、こんな風に優しくする必要もないだろう。黎二の行動は何もかもが広夢にはわからない。冷たいと思えば優しいし、そうかと思うと突き放す。見ているだけにしようと決めたのに、諦められないけど、分不相応に求めたりしないでおこうと思ったのに、抱かれてしまった。そして、きっとこの腕も明日になったら解かれてしまうのだろう。
「それでも、俺、あなたが好きだよ。若槻さん」
涙で掠れた声で広夢は呟いた。哀しいのは何をされても自分が若槻を嫌いになれないこと。そして、若槻は自分を好きではないという事実だ。
「気まぐれなら、もうほっといて」
瞳をぎゅっと閉じて、広夢は泣いた。その涙も声も眠る黎二には届かなかった。
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