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「天空国の守護者」
トレジャ編

月光(1)

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ほうっと溜息をついてキリスエールは読んでいた本を閉じて立ちあがった。セインが届けてくれた本で、天空の国の歴史だとか生活だとかについて書かれていた。あまりに知らないことが多すぎた。どうして、人間は守ってくれる守護者のことをこんなにも知らないんだろう。
すでに夜も更け、月が中空高くに輝いている。
ここでの生活にもだいぶ馴れた。3人の守護者が頻繁に訪れるので寂しさもないし、最初に感じた自分が不必要な人間だという思いもずいぶん和らいだ。
もちろん故郷は恋しい。
帰れるものなら帰りたい。しかし、それができなくてもここでもちゃんと生きていけることが、キリスエールを強くした。
見上げた月は円く、白銀の光を投げかける。
そろそろ寝ようかと寝室へ踵を返すと、こつこつと窓をたたく音に気付いた。振り返る。
「セイン様」
月の光を背にバルコニーにセインが立っていた。月光がまるでつき従っているように見える。銀の滴に全身を浸したような幻想的な様子にキリスエールは瞳が離せなかった。思い切り見惚れてしまう。
「入っていい?」
セインはかならずそう訊く。それに頷き、キリスエールは我に返った。
慌てて窓を開ける。そして、こんな時間じゃお茶の用意ができないとぼんやり思った。
「はいお土産」
手渡された瓶をまじまじと見る。
「ありがとうございます。でも、これ何でしょう」
「お酒だけど」
触らないのに窓がひとりでに閉じ、セインは優雅な仕草のまま寝椅子に腰を下ろした。
「こんな時間に悪いとは思ったんだけど、この時間しか空いてなくて」
そこまでして来てくれたのかとキリスエールは嬉しく思う。
「なんだか急に会いたくなったんだ」
今夜、セインは銀の髪は流しっぱなしで、窓から差し込む光にきらきらと輝いている。光の粒子がセインから離れがたく思っているようだ。
グラスを用意して、キリスエールはセインに手渡す。
お酒の瓶の封を切るとセインの持つグラスと自分のグラスに液体を注いだ。文机の椅子に腰を下ろし、手にグラスを持った。だが、それからどうしていいかキリスエールにはわからない。セインは柔らかく微笑むとグラス同士を軽く合わせる。キインと澄んだ音が響いた。
セインが口に運んだのを見て、キリスエールはグラスの中の液体をぺろりと舐めた。
舌に水分が乗ったと思うと蒸発し、後にさわやかな甘みが残った。
「酒も初めてか」
飲んでいるところをじっと見つめられて、キリスエールはどぎまぎした。最近、セインはよくこうやってキリスエールをじっと見ている。紫の瞳にキリスエールは自分を見出した。
「大人にならないと飲めないんですよ」
つと視線を外して、キリスエールはグラスに目を落とす。
「成人しているだろう。キリスエールは」
「でも、なんか飲む機会がなくて。おいしいですね。これはどこの」
淡い赤い液体を月光にかざしてキリスエールは問う。
「これは天空のだ。あの峰で栽培したブドウから作られる。去年の産だからまだ若くて苦味が少ない」
「天空って空の上じゃないんですか」
グラスを両手で持ったまま、驚いたように問うとセインはくすくす笑った。
「空には住めないだろう。家も建たないし」
空に国が浮いているように思っていたキリスエールは真っ赤になった。確かに地面がなければ、いくら能力者でも困るだろう。
「隣においで」
誘われて、キリスエールは一度立ちあがると寝椅子に座るセインの隣に腰を下ろす。
「僕たちの国は、お前たちの国を囲んだ峰の上だ。ここからだと峻嶺にしか見えないが、実は一番上はかなり広大な平地になっている。そこに守護者は国を創っている。暮らしはたいして人間と変わらない。能力のある男が全員、戦いに赴くこと以外は」
そう言って、セインはキリスエールの髪を指で梳き、耳にかける。
「作物の収穫とか動物の飼育とかは誰がやるんですか」
「女性が多いかな。畑と家を守っている。あとは、現役を退いた兵士だ。怪我をしたり、年をとったりして戦いに赴かなくて済むものが国の生産を支えている」
そこまで言って、またグラスを傾ける。
「ああ、人間からも供物が届くな。お前たちのところは豊かだからな。大地の恵みを一定量、受け取っている」
「それは当然です。あなた方が敵の脅威から俺たちを守って、俺たちが国を豊かに平和に繁栄させるというのが約束なのですから」
差し出されたグラスにキリスエールは酒を継ぎ足す。
「どうして創国主はそんな約束を人間と交わしたのかな」
独り言のように呟かれて、キリスエールはセインを見る。
榛色の瞳と紫の瞳が交差した。
「その頃は……」
なにか言わないとと妙な雰囲気に気押されて、キリスエールは言葉を発した。
「守護者と人間は一緒に……」
住んでいたのではという言葉は、セインの口付けで届かなかった。
お酒の香りと味がする。
合わされた唇から逃げないとみるやセインはキリスエールを抱き締め、さらに唇を深く合わせた。
口腔内を貪るように辿られ、舌先を嬲られると吐息が漏れた。セインは唇を少し離す。
「お前とのキスは甘いな」
唇をつけたまま囁かれ、キリスエールは頬に血が上るのを感じた。舌で唇を辿られ、舌先で舌を舐められた。
「あっ……んっ……」
再び、深く口づけられて苦しくて喘ぎが口をついた。それががセインを煽るとはキリスエールは気付かない。
「キリスエール」
名を呼ばれビクリと身体が震えた。セインはなにか話をしてくれるたび、約束通り、必ずキスをする。それは唇とは限らない。体中のあちこちをセインの唇が辿っていた。
レイラースも来れば好きにキリスエールを翻弄し、セインは口づけを身体じゅうに落とすので、身体はすっかりそれに馴らされ、口づけされると身体の奥から条件反射のように熱がこみあげてくる。
そっと身体が離され、セインが立ち上がった。キリスエールはセインの動きを瞳で追う。セインがキリスエールに手を差し伸べる。窓からの月の光がセインの周りを羽のように彩っていた。
「おいでキリスエール」
淡い銀の光が髪にまとわりつくのを綺麗だと思いながら、キリスエールはセインの手を取る。あっという間に抱き締められ、そして抱きかかえられた。
向かう先は、キリスエールの寝室。
「ちょっ……セイン様……」
意図していることを悟って、キリスエールは青くなる。こんな月夜の明るい夜更けの訪れの意味するところは一つじゃないか。
あまりに無防備だった自分の迂闊さ加減を恨む。
優しくベッドに降ろされて、そのままのしかかったセインに抱き締められた。
「キリスエールに触りたい」
耳元で囁かれて、キリスエールの頬に朱が上る。
「欲しい、お前が」
吐息が熱くて、セインの本気を知る。いつも冷静なセインがどうしてしまったのだろう。抱き締める腕も熱を持ち、普段のセインからはうかがい知れない熱情を感じた。
「セイン様、どうして」
「自分でもよくわからない。ここのところ忙しくてかなり疲れているはずなのに、仕事が終わったらお前の顔が浮かんで離れなかった。顔を見るだけと思って来たんだが、どうも駄目みたいだな」
見つめ合いながら、セインは自嘲した。
「怖くないから。お前を頂戴」
返事をする前に、首筋に唇を落とされる。身体を甘い痺れが駆け抜けて、それだけで声が上がる。
「僕にも癒しと休養が必要だ。そうだろう」
それには異論がないので、キリスエールはこくんと頷く。
「だから僕に癒しをくれ。今夜はやめてやれないかもしれない」
俺がセイン様の癒しになるのだろうか。
すでにシャツのボタンが外され、素肌にセインの掌が滑り込む。
「セイン様……」
滑りこんだ掌を追うように唇が肌に落ちる。
「んっ……」
このままだと好きに乱されて、それで終わってしまう。いつも脱がされて翻弄されるのはキリスエールだけで、セインが肌をさらすことはない。
「やっ……セイン様……待って」
掌でセインの肩を押し戻す。
「どうした?」
怪訝そうに覗きこまれて、瞳の紫色がいつもより濃さを増していることに気づく。
「俺にも触らせて下さい」
必死に囁いたのに、一瞬の沈黙のあと笑われた。
「キリスエール、おかしい」
くすくす、身を折って笑っているのを憮然と見る。そんな面白いことを言った覚えはないのに。
笑いの発作がおさまるまで、セインは笑っていたが、ちらりとキリスエールに視線を流す。
「それって最後まで良いってこと?誘ってる?」
言われた意味をのみこんで、キリスエールは真っ赤になった。
「ちがっ……そうじゃなくて、いつも俺ばかり触られて乱されて、それってなんか変」
純粋にセインの肌に触れてみたかっただけだ。自分だけ剥かれるのではなく。
「それはすでに誘っていることになるんだけどね」
口付けとともに告げられたセインの囁きはキリスエールに届かなかった。
セインは身を起こす指を自分のシャツのボタンにかける。
「セイン様」
着ている物を取り去ってしまったセインからキリスエールは目が離せない。月光に浮かびあがるほど白い肌が輝いている。僅かに光沢のある肌は、やはり人間ではないのだということをキリスエールに思い知らしめる。
着やせするのだろう。服の下の肢体は太くはない筋肉がきれいについていた。
天使が両性具有だと誰が言ったのだろう。どこから見ても男の身体だ。
美しい肌と身体の線に見惚れて、そっとキリスエールはその肌に指を伸ばした。触れると熱いものを触った時のようにビクリとして思わず手をひっこめた。
「大丈夫。触っていいよ」
キリスエールの手をとってセインが自分の胸にあてる。
とくんとくんと規則正しい鼓動がキリスエールの掌に伝わってきた。掌に吸いつくような肌は滑らかで触っているだけで気持ちがいい。
セインもキリスエールの肌に掌をそっとあて、滑らせる。胸の突起に指が触れるとキリスエールの腰がビクリと浮いた。
「ああ、キリスエール」
囁いてセインはキリスエールを抱き締めた。おずおずとキリスエールはセインを抱き締め返す。
セインの強い理性もそこまでだった。抱き返したキリスエールの行動をセインは同意したとみなしたようだ。
いきなり激しく口づけられ、キリスエールは瞳を見開いた。舌が絡みつき、きつく吸われ、口腔内を舌が這う。いつもより情熱的で激しい口づけにキリスエールの思考が白く染まった。
「……セイン……さ……ま」
唇が離れると吐息とともに名前を呼ぶ。それには何も返さず、セインはキリスエールの首筋に唇を押しつけた。
抱き締めた片腕を身体の前に移動し、キリスエールは胸の突起を指で転がされる。
「あんっ……やっ……」
腕を突っぱねようとしたキリスエールの手首はセインの反対の手で捕えられ、そのまま頭上でベッドに押し付けられた。
「かわいい、キリスエール」
今のセインにはキリスエールの拒絶ですら誘っているようにしかとらえられない。
唇は鎖骨を辿り、胸の突起を舌がつつく。ビクリとキリスエールの腰が揺れ、身体が反った。
「あっ……んっ……だ……めっ……」
さらに執拗にセインはキリスエールの胸の突起を舌で嬲る。身体の奥から痺れるような甘い疼きが上ってきて、キリスエールは首を左右に振った。
肌をセインの掌が滑り、キリスエールの下腹部を焦らすように行き来する。
触られそうで触られなくてキリスエールは切なげに眉を寄せた。キリスエール自身はすでに勃ち上がり、ズボンの中で痛いくらいだった。馴らされた身体は、セインに触れられるだけで官能に火がともり、自分ではどうにもできなくなる。恥ずかしいのに、どんどん煽られて、高くねだるような声が喉をつく。
「触って欲しい?」
訊くと目をきつく閉じてキリスエールは左右に首を振った。
「そう」
そう言って、セインはまた舌で胸をぺろりと舐めた。
「あぁぁっ……」
腰がうねる。
「触って欲しかったら、ちゃんと言って」
優しく意地悪なセインのそそのかしにも、キリスエールは唇を噛みしめて左右に首を振り続ける。昂ぶった身体をなんとかなだめようと息を大きく吐き出す。
「往生際が悪いな」
苦笑交じりの声が聞こえたとたん、セインは服の上からキリスエール自身に触れた。閉じていたキリスエールの瞳が大きく見開かれる。
セインはキリスエール自身を掌で下から撫であげる。
「ああっ……やっ……」
身体を捩るキリスエールを離さずにセインはズボンを一気に膝まで下げた。キリスエール自身は、腹の方まで勃っている。
「こっちは素直なのに」
勃ち上がって、濡らした先端を見つめるセインの視線にいたたまれなくて、キリスエールはいやいやと頭を振る。ベッドに縫いとめていた手をセインは離した。すっと身体をキリスエールの足もとへと下げるとキリスエール自身を口に含んだ。
「……あぁぁ……はっ……んっ……」
柔らかい舌が絡みつき、舐め上げられると甘い吐息をキリスエールは上げた。セインにどんどん追いつめられて、声が止められない。強く吸ったり、舌で先端を辿ったりされるたび、キリスエールの腰が反る。
嵩が増し、キリスエール自身は反りかえり、下腹につきそうだ。
セインはできるだけ奥まで口に含み、根元を手で握って、出し入れを繰り返した。
「……はぁっ……やっ……だ……」
あまりに強い刺激にキリスエールの思考も白濁し、自分が何を言っているのかもわからない。ただ、喘いでいるだけかもしれない。
吐息混じりの甘い嬌声が闇夜を裂く。
追いつめられて、高められて、キリスエールはもう絶頂が近いことを悟る。
「セイン……さ……ま。だめっ……はなして……もう」
「いいよ。イって」
セインの言葉に何度も首を横に振る。こらえようと必死で目を瞑る。それでもセインの動きが増し、出し入れを繰り返されるとどうしようもない感覚が這いあがり、ビクリと身体の動きが止まる。指を曲げたつま先がシーツに波を作る。
「やっ……だめ……ああぁっ」
快楽の波が一気に押し寄せて、キリスエールの下腹部が痙攣した。セインの口腔内に勢いよくキリスエールは精を吐き出していた。
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