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「天空国の守護者」
トレジャ編

月光(2)

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走った後のような呼吸で、キリスエールの胸が激しく上下する。何度も震えた身体から、強い快感を自分が得たことを知らされる。いつもなら吐きだした精が冷たく思えるのに、今夜は濡れた感じを受けないことを不思議に思い、キリスエールはゆっくり瞳を開けた。セインが目に入る。赤い唇が夜目にも鮮やかで、唇が濡れていた。ぺろりとその唇を舐めてセインは微笑った。
「何故っ!」
自分が出した精をセインが飲んだと気づき、キリスエールは真っ青になった。身を起こすとセインに抱き締められる。
「いいんだ。したくてしたんだから。それより香油は?」
先日セインに贈られた香油のありかを訊かれた。頭は全く働かない。セインがした行為に震えが走るほど怖れを抱いて、キリスエールは身動きができずに固まっている。きっと顔色は真っ青だろう。
「キリスエール」
はっきりと名前を呼ばれて我に返った。
「香油は?」
再度の質問に、キリスエールは身支度を整える鏡の前のテーブルを震える指でさし、取りに行こうとベッドを降りかけると肩を掴まれて阻まれた。
「セイン様?」
呼んだ名前は口づけで遮断される。深く唇を合わせながらセインは右手を鏡に向かって伸ばした。
宙を香油の瓶が飛び、セインの掌に収まる。キスをされていたキリスエールには見えなかった。
唇を離し、セインはキリスエールの瞳を覗き込んで微笑った。濡れた紫の瞳が妖艶で見惚れるほど美しい。色事に疎いキリスエールですら、その瞳に煽られずにはいられない。
誘われるように顔を近づけ、その短い距離を埋めるように唇を再度合わせる。
香油の瓶をベッドの上に倒れないように置き、セインは口づけしたままキリスエールを抱き締め、自分が後ろに倒れ込んだ。シーツが二人分の体重を受けて、音を立てた。セインの身体の上に乗ったキリスエールは、妖しくも美しいセインの瞳に魅せられて、セインの身体に掌を這わせた。
「セイン様、俺……」
誘うようにセインは首を後ろに反らせる。白くなめらかな首筋が月光に輝き、キリスエールは噛みつくように唇を押しつけた。
「ああっ……キリスエール」
甘い吐息がセインの口から洩れた。それが何故か嬉しくて、キリスエールはセインの首筋にキスを落としていく。いつもセインがしてくれるように。
セインは置いた香油の瓶を取り上げ、キリスエールの腰へと中身を垂らす。冷たくどろりとした感覚に後ろを振り返ろうとするキリスエールをセインは抱き締める腕に力を込めて押しとどめた。
「続けて」
吐息でセインに囁かれ、キリスエールは柔らかな首筋に唇を押しあて、舌先でおずおずと舐めた。
「はぁっ……」
夜気にセインの甘い吐息が散る。銀の天使の肌はいい香りがし、滑らかだ。
キリスエールの愛撫のたびに切なげな吐息を上げながら、セインは掌をキリスエールの腰回りに這わせ、さらに双丘を撫でる。香油の香りが立ち上り、肌が油の作用でさらに滑りが良くなる。両手で双丘を優しく愛撫し、するりと双丘の間に手を差し入れた。
ビクリとキリスエールの腰が揺れ、セインの肌から顔を上げる。
セインは構わず、キリスエールの双丘の谷間を指で何度も撫であげる。
「足を開いて」
言葉とともに、両手をキリスエールの腿に賭けると足を自分の身体の左右に降ろす。双丘の谷間が開かれた。
腰を左手で抱き締め、セインの指が谷間の奥へと伸ばされた。
「あっ……」
感じたことのない感覚にキリスエールの腰が逃げそうになるのを腰に置かれた片手で抑えられ、逃げられない。
「そんなところ……やっ……」
身悶えて腰を引くキリスエールの谷間を彷徨っていた指が離れる。両腕で抱き締められた。熱いセインの体温が肌を通して染み込む。
「大丈夫。怖いことはしない。僕に任せて、ね?」
耳元に囁かれ、キリスエールは首を左右に振った。何をされるかがわからなくて怖い。
「お前を抱きたいんだ。お前を感じたい」
セインの強い声にキリスエールは動きを止め、顔を上げた。セインの紫の瞳がまっすぐに自分を見ていた。瞳を狂おしい光が躍っている。
「セイン様」
自分を切望するセインの瞳に魅せられてキリスエールは紫の瞳から目が離せなかった。セインは片腕で安心させるように背を撫でる。反対の手の中指を香油の瓶に浸して、香油を絡みつけた。そっと谷間へと指を滑らせ、キリスエールの蕾に触れる。何度も何度も円を描くように後口を辿られて、キリスエールは身体を突っ張った。濡れた指が入り口を刺激するたびに今まで感じたことのない感覚が背筋を這い上っていく。
「やっ」
キリスエールの身体が硬直し、瞳が大きく見開かれた。
セインが中指をゆっくりキリスエールの蕾へと沈めて行く。
「いやだっ!」
狭くきつい内部を指がゆっくり押し行ったり、戻ったりする。
「力抜いて」
自分の身体の中を進む異物が怖くて、さらに身体を硬くしたキリスエールにセインは告げる。
「……そ、そんな……できない」
キリスエールはいやいやと首を振る。痛みはないが、内部を進んだり戻ったりする感覚が耐えがたい。
「セイン様。止めてください。そんな……俺……」
「やめない。力抜いて。気持ちよくしてあげるから」
いつもなら決して嫌がることはされないが、セインに止める気はないようだ。セインの指はキリスエールの内部をゆっくりと擦る。
圧迫感と異物感がキリスエールを不安にする。
しかし、何度も何度も指が内壁を滑るたび、なにか違う感覚が混在し、キリスエールの背筋を這い上る。
「力を抜いて」
再度告げられる言葉にもどうにもできない。なんとか息だけ吐き出して、言う通りにしようと思うが、強張った身体は云うことをきかなかった。
指が身体から出る感触にすらびくりと身体が震えた。
両腕でキリスエールをセインは抱き締める。そのまま、横に転がって上下を入れ返られて、キリスエールは仰向いた。両足を左右に開かれる。
「セイン様。何を……」
「閉じちゃだめだよ」
そう告げるとセインは両足の間に自分の身体を入れ、右手でキリスエール自身を掴んだ。長く細い指が絡み、やわやわと握られただけで背筋を甘い疼きが駆けあがり腰が浮いた。
「あぁっ……んっ……」
たったそれだけの刺激でキリスエール自身が勃ち上がり震えた。セインは指を絡めたまま上下に動かし、キリスエールの背が反って腰が浮くと逆の手の指を蕾にあて、中へと滑り込ませる。
塗り込められた香油の働きで先ほどよりすんなり指は飲み込まれた。
「あぁぁぁっ……」
悲鳴のような嬌声をキリスエールは上げ、頭を後ろにのけぞらせる。
前を嬲られて、力が入れられず、指の動きがさっきよりダイレクトに感じられて、異物感より甘い痺れが這いあがった。
「やっ……だっ……め」
腰が浮き、揺れる。セインは指の数を2本に増やした。さらなる圧迫感とそれを上回る痺れるような疼き。
どうしていいかわからない快楽にキリスエールの思考の輪郭がぼやけて行く。
指はさらに増やされ、中をばらばらにかきまわされた。
「あぁ……はんっ……やっ…」
口をつく言葉は意味をなさず、嫌だと思ってもキリスエールの内壁はセインの指に絡みつく。何度も何度も時間を掛けて、キリスエールの中を広げ、内壁を柔らかく溶かして行く。
もう、何をされているかもよくわからない。ただただ、強く甘い感覚が身体の奥から湧きあがって、喘ぎ声しか出なかった。
「可愛いキリスエール。お前を僕に」
低く甘い声で囁かれて、後ろの蕾から指が引き抜かれた。それにすら、甘い嬌声があがる。
何かを思う間もなかった。指よりさらに熱く大きなモノが蕾に当たる感触を感じた途端に、体内へ楔が侵入した。
「あぁぁぁぁぁぁぁあっ……………」
長く尾を引くような悲鳴がキリスエールの喉を震わせた。指とは比較にならない異物感と痛みと言葉にできない感触がキリスエールを翻弄する。
「きつ……い」
傷つけないようにゆっくりゆっくり自身を沈めながら、あまりの締め付けにセインの眉が寄る。
「力を抜くんだ。キリスエール。息を深く吸って」
言われるままに大きく息を吸う。もうなんだかわからない。ただ、セインの声が辛そうで、それだけがキリスエールにとって全てになる。
「ゆっくり吐いて」
言われる通りにする。息を吐くと入り込んだ異物はさらに奥へと移動する。
「セイン様っ」
叫ぶように呼んでも異物は奥へ奥へとキリスエールを貫く。
「んっ……ああっ……っはぁ……」
奥まで貫かれると先端の当たったあたりから、痺れるような快楽が上り、キリスエールの頭のなかに火花が飛んだ。
「キリスエール。お前の中は熱い」
うっとりするように告げられ、貫いた楔が入り口の方まで引いていく。その感触も背筋が痺れるほどの強い刺激になる。強くシーツを握りしめ、その感覚に耐え、息をつこうと思った途端、再度奥まで押し込まれる。足先がシーツをひっかき、さらさらと音を立てた。
中で動かれるたび、自分の声とも思えない甘い嬌声があがり、思考は益々白くなっていく。変な感覚なのに、腰はセインの動きに呼応して動き、さらなる快楽を呼び込もうとする。
「っはぁぁぁ……」
キリスエール自身もそれに煽られるように昂ぶって先端から透明な蜜を湧きあがらせる。セインはそれを自身の腹で押しつぶす。セインが動くたびに、キリスエール自身も擦られて、それがさらにキリスエールを追いつめる。
「やっ……いやっ……はぁっはぁ……あぁぁぁ」
首を左右に振り、シーツをきつく握りしめる。指先が白くなる。腰が揺らめき、思考は強い刺激に霞み、また絶頂が近いことを悟る。しかし、キリスエールになすすべはなく、足が突っ張り、キリスエール自身ははじけた。
「キリスエール」
セインの吐息も荒く、甘い。先にイったキリスエールを感じながら、セインは腰の動きをさらに早くした。
果てたキリスエールの身体がヒクンと痙攣し、激しさを増した動きに新たな嬌声が上がる。
「ああぁぁ……あっ……はんっ……」
「くっ……ああっ……」
キリスエールの吐息に重なるようにセインが声を上げ、キリスエールは真っ白になった頭で、自分の中に熱いものが放たれたのを感じた。
「キリスエール……」
消えゆく意識の片隅でセインが自分の名を愛おしげに囁くのを聞いたような気がした。

目の前に横たわる栗色の髪に指を差し入れ、髪を梳く。
セインは自分の唇に微笑みが浮かぶのを抑えられない。キリスエールは安らかな寝息をたてて、眠っている。
初めての情事にすっかり疲れ果ててしまったようだ。
くすり。
声を上げて、セインは笑う。心が温かいもので満たされていた。
「キリスエール」
口にする名前さえも甘美な味がする。
冷静、沈着で冷たいまでの銀の天使。そんな風に呼ばれてきた。自分でも自分をそう評価してきたし、そうあろうと思ってきた。生まれてこのかた激情とは無縁だったし、欲しいと思う者も現れなかった。
それなのに、連日の激務にふと思い出すのは榛色の大きな瞳だった。自分を見つめて微笑むキリスエールが可愛くて、愛おしい。思い出すと堪らなくなる。会いたいと願い、声を聞きたいと思う。
会ったら会ったで抱き締めて、触りたい、キスしたいという欲求が起こる。人間なんて下等で汚いという考えはキリスエールに関してはセインにはなかった。
純粋で綺麗なキリスエール。その全てを自分のモノにしたくて……。
「願いがかなったな」
指で髪を絡みとり、するりと髪が逃げる感触を楽しむ。
自分の下で喘ぎ、啼く、キリスエールは今まで見たどんなものよりきれいだった。
「好きだよ」
髪に口づけて囁く。キリスエールは目を覚ます気配がない。深く自分の隣で眠るキリスエールに微笑みかけ、セインは飽くことなく髪を梳いた。

温かいぬくもりに包まれて、優しく髪を梳く指を感じてキリスエールはゆっくり瞳を開けた。何度か瞬きを繰り返す。見慣れたベッドの天蓋が焦点の定まらない視界に映り込み、自室にいるんだとぼんやり思った。
足に何か温かいものが絡みつき、胸にも温かい重みを感じた。
目線を下げると腕が自分の胸に乗っており、視線を横に流すと銀の髪が視界を覆った。
「……セイン……さま?」
疑問形で呟くとゆっくり頭が持ち上がり、銀の髪を指でかきあげる。
「目が覚めた?キリスエール」
早朝の気配が部屋に忍び込んでいる。紫の瞳が心配そうに自分を見ているのにキリスエールは気づき、小さく頷いた。
セインは身体を起こすとキリスエールの唇に自分の唇を重ねた。触れるだけのキス。
セインの肌が自分の肌に触れて、キリスエールに意識を失う前の出来事が一気に押し寄せた。
「俺……」
セイン様に抱かれたのか。
声にならない思いは、異能の天使に伝わった。
「そう。キリスエール、お前は僕のものだ」
ギュッと抱き締められて、キリスエールは瞳を閉じた。
「キリスエールは僕が嫌い?」
答えが返らず、セインは顔を上げ、キリスエールを見つめた。キリスエールの瞳は閉じたままだが、首が微かに横に振られた。
もっと怖いものを想像していた。守護者に凌辱されることは、自分をなくすことのように。
しかし、現実は未知な怖さはあったものの、優しく甘くそして激しい官能の出来事だった。
セインの肌は温かく、抱き締める腕は優しい。
「セイン様」
両腕を上げセインの背に触れると抱き締め返す。
背に流れる銀糸の髪が腕の下で揺れた。何も言うべき言葉が見つからなかった。セインのことは好きだが、それが身体を重ねた理由かと問われるとどう答えていいかわからない。
セインも無言でキリスエールを抱き締める。この温もりだけが真実だというように。
二人の想いは重なることのないまま、夜はゆっくりと明けていった。
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