スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←「遠回りの片恋」5 →「遠回りの片恋」7
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png はじめに
もくじ  3kaku_s_L.png リンク集
もくじ  3kaku_s_L.png Novel lists
もくじ  3kaku_s_L.png 奇跡の刻
もくじ  3kaku_s_L.png 平行線の恋
もくじ  3kaku_s_L.png 煉獄の恋
総もくじ  3kaku_s_L.png 天空国の守護者
総もくじ  3kaku_s_L.png 巡る季節と恋の順番
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 山神の花嫁_昔話
もくじ  3kaku_s_L.png 告白の向こうへ
もくじ  3kaku_s_L.png 空の月を恋う
総もくじ  3kaku_s_L.png おまけ番外編ショート
もくじ  3kaku_s_L.png 遠回りの片恋
もくじ  3kaku_s_L.png 腕の中の迷い猫
総もくじ  3kaku_s_L.png 蒼い闇の化身
  • 【「遠回りの片恋」5】へ
  • 【「遠回りの片恋」7】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

遠回りの片恋

「遠回りの片恋」6

 ←「遠回りの片恋」5 →「遠回りの片恋」7
耳元で水音がする。
温かい感触がねっとり耳をたどって、首筋を舐めあげられた。
いつの間に眠っていたんだろう。今晩は寝られないと思っていた。片桐についていろいろ考えて、目を瞑っても眠れず、何度も寝返りをうっていたはずだ。ゆっくり浮上する意識の片隅で葵は、そんなことを思う。
「んっ…」
大きな手がシャツをまくりあげ、肌を探って行く感触に、葵は息をつめた。温かい掌が葵の滑らかな肌を確かめるように滑って行く。
「あっ……んっ……」
指先で胸の突起をひっかくように触れられると葵の口から熱い吐息が漏れる。掠るだけの愛撫なのに、身体の奥からぞくぞくするような感覚が湧きあがってきた。
ああ、気持ちがいい。
「……葵」
自分の名を呼ばれ、葵はびくりと背を震わせた。
「葵」
低く、耳に心地のいい声。呼んでもらいたいと思っていた声が自分の名を呼んでいる。
葵は瞳を開け、何度か瞬きを繰り返す。
「片桐さん?」
焦点が合って、片桐が自分を覗き込んでいることに気付いた。切れ長の目が自分をじっと見つめる。
「葵」
名を呼んで、片桐は葵の唇を自身の唇で塞いだ。驚いた拍子に舌が唇を割り、ぐっと差しこまれ、葵の舌を絡め取った。
「んっ…」
強く吸われて声が出る。
何故と言う思いは、口づけの甘さに溶けて消える。理由がなんでも片桐が自分を抱き締め、キスをし、触っていると思うだけで、身体に火が点った。
片桐の舌は執拗に葵の口腔内を辿り、歯茎を舐め、舌の裏まで舌を差し入れる。
あまりの深い口づけに、葵の口端から唾液が顎へとつたった。それを追うように片桐の舌は葵の顎まで辿り、顎先を甘噛した。
「ああぁっ……」
それだけなのに感じてしまい、葵の身体がしなる。
さらに片桐の指が葵の胸の突起を摘むとそれを左右にこねた。
「やっ……そこだめっ……」
葵の身体が跳ね上がる。葵が感じたとわかると片桐はそこを重点的に攻める。指にはさまれた突起は刺激にぷっくりと赤く固くなった。そこを指でさわりと撫でられ、ぐっと押されるとじんと腰の奥がしびれて、甘い吐息が口からもれる。
邪魔だと、シャツをさらにたくし上げ、首から抜かれた。
「ここ弱いんだ」
「ああぁっ……やぁっ……」
指でこね、反対の胸の突起を舌でつつかれて、葵は身を捩った。片桐が触っているだけで感じるのに、慣れた手つきで弱いところを攻められ、葵の吐息は熱を帯び、瞳が欲情で潤んだ。
「片桐さん……俺……」
潤んだ目で見つめると片桐はふっと笑って、葵のズボンに手を掛け、あっという間に下着ごと取り去った。
ひやりと外気を感じて、すでに自身があつく昂ぶっているのがわかり、びくりと葵は身をすくめた。
片桐は躊躇することなく、そこに手をのばす。
「あっ……んっ……」
葵自身を片桐の手が包み、指が絡む。それが上下に動くと葵の腰が浮いた。
「感じやすい」
「ああっ…片桐さ……やっ…」
あまりの刺激に葵の口から絶え間なく喘ぎが上がる。甘い吐息が夜気を震わせ、片桐が満足げに笑うのが見えた。
「ああっ……」
膝を掴んで、左右に開かせると足の間に入り込んだ片桐はいきなり葵自身を咥えた。葵はこらえきれずに嬌声を上げた。
熱い口腔内に包まれて、絡みつくように舌で先を舐められ、葵は声が止められない。
「片桐さん……いいっ……ぁんっ」
刺激に縋るモノが欲しいのに、脱がされたシャツが腕に絡まり、頭上に上げた腕が降ろせない。
頭を左右に振り、葵は片桐からの強い刺激に耐える。
根元に指を絡められ、口で葵自身を扱き始められるともう葵の意識は片桐から与えられる愛撫だけに染められ、彼のことしか考えられなくなる。
もっと思うままに嬲られて、片桐を身体中で感じたい。
「もっと……かた……ぎり……さん」
腰を振り葵は喘ぐ。それに煽られたのかさらに激しく片桐は葵自身を口と手で扱いた。
「ああっ……。んっ……ぁ」
背が反り、腰が浮く。片桐の口の奥に先端があたり、そこから痺れるような感覚が背筋を震わす。歯で甘噛されて、頭がくらくらする。
「もう……だめっ……」
頭を左右に振り身体を捩る。
「離して……。出ちゃう……やっ……」
身体の奥から射精感が上ってきて、葵はそれにグッと堪える。このままだと片桐の口の中に放ってしまう。
「片桐…さん……だめっ、はなし……」
また寄せてくる解放の欲望に葵は唇を噛みしめるが、もう限界だった。
「あああぁぁっ……」
自分の達した声を遠くで葵は聞いた。

はっと目が覚めて、葵は身体を起こす。
「ウソだろう」
言って、右手で顔を覆った。
「俺は中学生か」
ありえないと思う。濡れた下着が気持ち悪い。
片桐にされることを想像して夢精してしまうなんて。
そっと隣の布団をうかがうと片桐はこちらに背をむけて、眠っている。あの寝息を聞いて身体が熱くなったことも思い出す。
ここまで自分が片桐を求めていたのかと葵は鬱とした気分を味った。
「気持ち悪い」
片桐を起こさないようそっと立ち上がり、葵は部屋についた風呂へ向かう。
まだ、身体に片桐の触れた熱が残っているような気がするが、あれは全て夢だ。
服を全て脱ぎ、風呂場へ入ると残滓を振り払うかのように、葵は頭からシャワーを浴びた。
しばらくそのまま動かない。
髪を顔を身体をお湯が流れ、だんだん頭がはっきりしてくる。それと同時に虚しさがますます心を支配した。
眠れないと片桐さんのことを考えていたのがいけなかったんだろうか。
隣で聞こえた寝息か、それとも風呂場で彼の裸身を見てしまったのがいけないんだろうか。
「違うな」
小さく葵は首を横に振った。指で唇をたどり、そのあとぐっとかみしめる。
あの甘いキスがいけなかったんだ。あれが抑えつけていた欲望に火をつけたのだと葵は苦く笑う。
夢の中の片桐の愛撫を思い出して、葵は自身の腕で自分を抱き締めた。
「片桐さん、俺……」
こんなにも自分の心に棲みついてしまった男(ひと)……。
それでもこの夢が現実になることはない。
「意識もされてないし……」
葵の頬を涙が伝った。唇を噛みしめて涙をこらえる。しかし、涙はあとからあとから落ちてくる。
「うっく……」
シャワーの音にかき消されることを願って、葵は慟哭した。溢れる涙も声も止められなかった。
関連記事


にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png はじめに
もくじ  3kaku_s_L.png リンク集
もくじ  3kaku_s_L.png Novel lists
もくじ  3kaku_s_L.png 奇跡の刻
もくじ  3kaku_s_L.png 平行線の恋
もくじ  3kaku_s_L.png 煉獄の恋
総もくじ  3kaku_s_L.png 天空国の守護者
総もくじ  3kaku_s_L.png 巡る季節と恋の順番
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 山神の花嫁_昔話
もくじ  3kaku_s_L.png 告白の向こうへ
もくじ  3kaku_s_L.png 空の月を恋う
総もくじ  3kaku_s_L.png おまけ番外編ショート
もくじ  3kaku_s_L.png 遠回りの片恋
もくじ  3kaku_s_L.png 腕の中の迷い猫
総もくじ  3kaku_s_L.png 蒼い闇の化身
  • 【「遠回りの片恋」5】へ
  • 【「遠回りの片恋」7】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【「遠回りの片恋」5】へ
  • 【「遠回りの片恋」7】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。