スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←3 →お待たせしました(-_-;)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png はじめに
もくじ  3kaku_s_L.png リンク集
もくじ  3kaku_s_L.png Novel lists
もくじ  3kaku_s_L.png 奇跡の刻
もくじ  3kaku_s_L.png 平行線の恋
もくじ  3kaku_s_L.png 煉獄の恋
総もくじ  3kaku_s_L.png 天空国の守護者
総もくじ  3kaku_s_L.png 巡る季節と恋の順番
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 山神の花嫁_昔話
もくじ  3kaku_s_L.png 告白の向こうへ
もくじ  3kaku_s_L.png 空の月を恋う
総もくじ  3kaku_s_L.png おまけ番外編ショート
もくじ  3kaku_s_L.png 遠回りの片恋
もくじ  3kaku_s_L.png 腕の中の迷い猫
総もくじ  3kaku_s_L.png 蒼い闇の化身
  • 【3】へ
  • 【お待たせしました(-_-;)】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「巡る季節と恋の順番」
夏の恋

4

 ←3 →お待たせしました(-_-;)
「んっ。ああぁっ……」
下から突き上げるように腰を入れられて、美玖は背をしならせた。
一條にまたがる格好で、中をかき回す欲望に煽られる。美玖を貫く体温は熱くて、硬くて、やわらかく押し返す美玖を抉るように翻弄する。
「あっ。そこ、だめっ」
腰が揺れて、声が抑えられない。美玖自身も立ち上がり、ふるふるとその身を震わせ、蜜を滴らせている。
不安なくらい感じて、乱れておかしくなりそうだ。早くはなってしまいたいのに、すでに、2度目になるからか、こんなに感じているのにまだ絶頂はみえない。
もどかしくて気持ちよくてただただ、美玖は腰を震わせた。
「もっと……」
「美玖も動いて」
唆されるとすでに理性を失った頭はその艶っぽい声に逆らえない。美玖は腰を上げては下ろす。
内壁を擦られて、自分で動いたのに、悲鳴が上がる。
「ああ、すごいっ。やぁっ」
首を小さく横に振りながら、美玖は腰を振った。
身体の下の一條も額に汗をかきながら、眉を寄せている。その顔が艶めいて、美玖は身体を倒すと一條の目尻に唇をおとした。舌先でぺろりとなめる。汗がしょっぱかった。
「気持ちいい?」
「ああ」
即答されたら、たまらなくなって美玖は腕を伸ばして、一條の首に抱きついた。
「好き、大好き」
うわごとのように繰り返しながら、一條の髪に唇をおとす。
もう訳が分からなかった。愛しさだけが積もり積もって、このまま溶けて1つになってしまえばいいのにとすら思う。
「ああっ」
いきなり、上下をひっくり返されて、美玖は声を上げた。
自分を組み敷いた一條を見上げれば、欲で濡れた瞳が怖いくらいに美玖を見つめている。
「煽るなって言ったのに」
低く呟かれて、挿入出の速度が上がった。入口のぎりぎりまで引き抜かれて、一気に奥まで貫かれる。
「はぁっあ。やぁっ、いい」
目の前に星が飛ぶ。嬌声はとどまるところを知らず、口をついては空を震わせた。
一條の突き上げは、美玖が揺れるほどで、快楽に頭の中が白く溶けて、もう気持ちがいいことしかわからない。
一條の肌が触れるたび、その熱さに激しさに溺れる。
「美玖、愛している」
耳に注ぎ込まれたひどく切なげな声音に一気に身体の奥から官能が押し寄せて、美玖自身がはじけた。
達して敏感になっているところをさらに容赦なく突き上げられて、美玖は瞳を開く。
一條が快楽に眉を寄せ、くっと唇をかみしめるのが見え、身体の奥に叩きつけられた奔流に幸せを感じて、美玖は腕を伸ばして、堕ちてくる一條の身体を抱きとめた、
温かい体温としっとりと張り付く肌が気持ちがいい。
美玖を抱きしめ返してくれた一條の腕も、その力もこの瞬間は自分のもので、美玖は嬉しさに微笑んだ。
忘れないでいよう。この熱さも一條の激しさも。今夜が最後なんだから。
どくんと心臓が嫌な音を立てた。
最後……。
自分の思考に怯えるなんておかしいが、今夜は休暇の最後の夜で、明日になったら、また一條は忙しい日常へと返っていくことを思い出して、すっと肌が冷える気がする。
会おうと思えば会えるけど、また、今回みたいに、何週間も一條の眼差しも腕の強さも側にはいてくれないのだ。
ずっと一緒にいたい。そばにいて、一日一度は顔を見て、別に抱かれなくてもいいから、優しいキスをしてほしい。
鳴らない電話や応答のないメールに怯えないで、一條が笑っている側で自分も笑っていたい。
無理なのはわかっているのに、この2日がとても楽しかったから、一條の隣にいるのがとても心地よかったから、終わってほしくない。
首にしがみつくように抱きしめる腕にちからを入れた。ぎゅっと目を閉じれば、目尻から涙が転がり落ちて、自分が泣いていることに気付く。
「離れたくない」
「美玖?」
やんわりと身体を押し返されて、美玖はますます一條にしがみつく。
「く、苦しいから」
首を抱く腕に力が入りすぎて、掠れたような声を上げる一條を慌てて放すと一條に腰を抱き寄せられて、また二人の間に隙間はなくなる。
「辛かった?」
先ほどの情事を言われているのだろうと思ったが、今、離れるのがつらくて、美玖は首を縦に振った。
小さなため息が聞こえ、額に唇を押し当てられた。
「だから、煽るなって言ったんだ。俺はおまえ相手だと歯止めがきかないんだから」
美玖は一條を上目づかいで見上げた。
「どんどんかっこ悪くなるな。俺の方が年上で、美玖をもっと甘やかしてやりたいのに、結局、翻弄されているのはこっちだ」
「かっこいいよ。隼也さんはカッコイイ」
首を横に振って、美玖は一條の胸に頭を擦りつけた。
「ずっと一緒にいたい。離れたくない」
言っちゃいけないと思っていた言葉を口にして、美玖はしまったと、一條の胸に顔を伏せた。
きっと重いと思われただろう。今回は期間限定の旅行だから、こうやって昼も夜もなく一緒にいられるけど、これがいつもだったらと思っている自分は、一條に依存しすぎだ。
それでも、この2日は楽しくて、いろいろな一條を知って、もっともっとと思っている自分がとめられない。
自分はどんどん弱くなる。弟を助けるために身体を張ろうと思ったときだって、こんな悲壮な感覚はなかった。じぶんから一條を今とりあげられたら、生きていけないだろうと思うくらい、美玖には一條が必要だ。
でも、一條にとったらそんなの面倒臭いだけだろう。現に今だって、一條は何も言わない。
「ご、ごめん」
そっと胸を押して、美玖は一條の懐から抜け出ようとした。こうやって強い腕に囲われているから、ますます我儘になるのだと思った。
さらにぐっと身体を離したら、途端に倍くらい強い力で引き戻されて、痛いくらい抱きしめられた。
「愛している」
喉が詰まったようなくぐもった声で一條が囁く。同情なんて欲しくないのに、また、気を遣わせてしまった。
「ごめん」
「だから、なんで謝る?」
「だって、俺……重い」
さらに強い力で抱きしめられて、その強さに一條のイラつきが見えて、美玖はびくっと身体を震わせた。
怒らせた。そう思うだけで、嫌われてしまう恐怖に身がすくむ。
「それで、まだ、メールも電話もほとんどおまえからはこないんだな」
「そ、それは……」
それこそ、毎日電話してしまうから、美玖はやっぱり一條からの連絡を待っていた。連絡が来たら返す。でも、どうにも我慢できなくて、たまに自分からメールや電話をしてしまう。それすら我儘だと思っていた。
一條は本当に忙しいのだ。
「側にいたいならいればいい。電話だって、メールだって好きな時にしてこい。遠慮なんていらない。俺が好きだろう?」
それだけは間違えないから美玖は大きくうなずく。美玖にあるのはそれだけなのだ。一條が好き、だから側にいたいし、誰にもあげたくない。
「俺はおまえのなんだ?」
「こ、恋人」
そこもできれば譲りたくない。図々しいかと思ったけど、釣り合っていないのは重々承知しているけど、それでもそう主張したい。
「だったら問題ない。ちょっと待ってろ」
髪に口づけて、一條は腕を解いた。するりとベッドから降りていく。薄闇に浮かぶ筋肉質の背中がきれいだと思いながら、自分から離れた一條の気配が尖っていて、美玖は気が気でない。身体を起こし、後を追おうとするとすぐに一條はこちらに戻ってきた。
美玖の隣に腰をおろし、そっと手を伸ばして美玖の頬に触れる。美玖は縋るように一條を見つめた。それに苦笑を返される。
「明日にしようと思っていたんだけどな」
手を出してと言われて、美玖は両手を差し出した。
「逆」
手の甲を上にだしたら、笑われて、美玖は慌ててひっくり返す。手のひらの上に硬質な冷たい感触を覚えて、美玖は視線を落とした。
「持ってろ」
手のひらには光を反射する金属の鍵が乗っていた。
「これで好きな時に俺のところに来ればいい。時間も気にしなくていいし、会いたくなったら部屋にいてくれ」
美玖はじっと手の上の鍵を見た。これは一條の部屋の鍵らしい。何度か入ったことのある彼の部屋は、閑静な住宅街に建つ7階建てのマンションの最上階で、美玖の部屋なんて3つもはいってしまうような広さだ。
「隼也さん……」
「おまえはもっとわがままでいい」
美玖は首を横に振る。一條は知らないのだ。自分がどんなに貪欲で我儘か。二人で閉じこもったきり、どこにも出たくないと思っているなんて知られたらきっと呆れられる。
「恋人だと思ってくれているんだろう?恋人なら俺の部屋に出入りしたって問題ない。ましてや、美玖だ。俺はおまえともっと会いたい」
「隼也さん」
一緒にいたいと同じなんだと言われて、美玖はじっと一條を見上げる。
でも、違うんだ。美玖はもっと一緒にいたいと思っている。それこそ、今回の旅行みたいに2人でべったりと。
そこまで思って自分にぞっとして美玖は首を横に振った。
「だめ。だって、そしたら、毎日でも押しかける。仕事終わるの夜中なのに、それでもちょっとでも顔を見たくなったら、駆けつけちゃうから」
そう、きっと寝顔だけでもみたいとか思って、そっと部屋に入り込む自分が容易に想像できて美玖は思いっきり首を横に振り続けた。
それを手のひらで止められて、覗き込まれる。
「いいよ。それでもいい。なんなら、俺に迎えに来いと電話してきたっていいんだ」
何を言い出したんだと美玖はぎょっとした顔で一條を見た。いつ仕事が終わるかわからない一條を電話一本で呼び出すなんてこと、悪すぎて美玖にはできない。
驚いたまま一條を凝視した美玖を見て、一條が苦笑を返す。くしゃりと髪を撫でられて、美玖は大きく何度か瞬いた。
「可愛いな。また食べたくなってきた」
腰から背に沿ってするりと手が滑ってそのまま抱き込まれる。
反対の手が滑って尾てい骨を撫で、その下の蕾に指が触れ、美玖はひくんと身体を跳ねさせた。
身じろいだ拍子にさきほど中に放たれた一條のものがとろりと流れ出てきて、さらに震える。
手のひらをぎゅっと握るともらった鍵のぎざぎざが手のひらに食い込んだ。
「よ、夜に部屋に入り込んで、隼也さんを触ってしまうかもしれないんだよ」
少しは自分がどれだけ危険か知ってほしくて、美玖は一條を見つめたまま言葉をついだ。
驚いたように目を瞠ったあと、眉を寄せた一條に、やっぱり引かれたかと思った瞬間、身体がひっくり返って、天井を背にした一條を見ることになる。
「おまえが襲ってくれるの?俺が寝ているときに?」
低く物騒な声で囁かれて、やっぱり怒ったと美玖は困惑した顔で小さくうなずいた。口の端を獰猛に引き上げて、やけに野性的に微笑んだ一條は、美玖の腿に手をかけると持ち上げる。
「と、隼也さん?」
足を開かされて、美玖はうろたえた。
「もう、限界だから。我慢できない」
鋭い眼で見据えられて、美玖は身体を強ばらせた。やっぱり引かれた。ここまで怒るなんてどうしようかと思う。
「ご、ごめんなさい」
「謝ってもだめ。昨夜も大して寝かせてやれなかったから、今夜は我慢しようと思ったけど、無理だからな。美玖が啼いても、やだって言っても離さないから覚悟しろ」
え?
何かが微妙にかみ合っていない。一條は、美玖の言葉が気持ち悪くて怒っているんだと思っていたのに、この言葉は……。
「可愛く煽ったのはおまえだからな。忘れるなよ」
まあ、といっても俺がおまえを好きすぎるからなんだけどと付け加えて、一條は身を下げた。
「ちょ、ちょっと待って」
美玖の言葉は、一條の口内に美玖自身を捉えられた瞬間に吐息に変わった。
「ん。ああっ」
怒っていると思ったのに、何かが違う。煽ったって言われてもなんだかよくわからない。ただ、わかったのは、美玖の言葉を一條が不快に感じなかったってことと、また一條の腕のなかで果てるだろうということだけだ。
熱くて柔らかい口腔に包まれて、あっという間に意識は快楽に攫われて、もう一條から与えられる愛撫にしか思考が回らなくなる。
「やっ。すごっ……あぁ」
冷えた室内に吐息が散って、遠くて波が船体に当たるちゃぷんという音が聞こえた。
まだ、夜は明けない。休暇の最後の夜は終わった訳ではないのだ。
あっという間に飲み込まれた官能の波にさらわれながら、どうしても会いたくなったら、一條の部屋に行ってみようと美玖は頭の隅で思う。いいよって一條が言ってくれたから、寝顔を見に行くだけでも、離れると思ったときに感じたあの寂しさはなくなるだろう。
「好き、大好き」
一條にしがみついて口に上らせた声は音になっていただろうか。
身体を貫く熱さに翻弄されながら、美玖は自分の恋心をぎゅっと抱きしめた。

苛烈な夏はまだ終らない……。


関連記事


にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ

総もくじ 3kaku_s_L.png 天空国の守護者
総もくじ 3kaku_s_L.png 巡る季節と恋の順番
総もくじ 3kaku_s_L.png 山神の花嫁_昔話
総もくじ 3kaku_s_L.png おまけ番外編ショート
総もくじ 3kaku_s_L.png 蒼い闇の化身
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png はじめに
もくじ  3kaku_s_L.png リンク集
もくじ  3kaku_s_L.png Novel lists
もくじ  3kaku_s_L.png 奇跡の刻
もくじ  3kaku_s_L.png 平行線の恋
もくじ  3kaku_s_L.png 煉獄の恋
総もくじ  3kaku_s_L.png 天空国の守護者
総もくじ  3kaku_s_L.png 巡る季節と恋の順番
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 山神の花嫁_昔話
もくじ  3kaku_s_L.png 告白の向こうへ
もくじ  3kaku_s_L.png 空の月を恋う
総もくじ  3kaku_s_L.png おまけ番外編ショート
もくじ  3kaku_s_L.png 遠回りの片恋
もくじ  3kaku_s_L.png 腕の中の迷い猫
総もくじ  3kaku_s_L.png 蒼い闇の化身
  • 【3】へ
  • 【お待たせしました(-_-;)】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【3】へ
  • 【お待たせしました(-_-;)】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。