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この宇宙(そら)の果てまでも

レジスタンス(1)

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『まだか』とせっつくような通信文が送られてくるのをのらくらと躱し、タキはできるだけこの地下都市の内部を見て歩いた。
ここに来て、もう二日が過ぎている。
この中を知れば知るほど、民間の施設だということを痛感した。
確かに午前中、部隊に所属する男たちの鍛練はあるが、ほとんどが素人に毛が生えたような腕だ。銃火器の扱いも格闘技もスポーツの域を出ない。何人か軍出身の人間と傭兵が混ざっていて、まともなのはそいつらだけだった。
初日の鍛練で、兵士たちは組み手をやらされた。タキを快く思わないカトリは、タキと組みたがった。身体が細いわりには自分の力に自身のあるらしいカトリは、タキを地面にはいつくばらせて、思い知らせたかったらしい。
だが、始めとの合図の僅か数秒後にはカトリは地面にたたきつけられていた。
目を何度も瞬いて、カトリは身体を起こす。
「もう一回だ。今は油断していたからな」
その言葉を聞いてもタキは表情を緩めずに、重心を下げた。他の連中が興味津々に手を止めて見守る中、今度も合図のあとタキは突進してきたカトリの下にすっと入りこむ。瞬き程の間だった。襟首を掴んで身体を捻ると、カトリを宙に投げ飛ばす。
「おお」
「すげえ」
周りから歓声が上がる。地面に寝転んだままカトリは目を何度か瞬いた。ゆっくり身体を起こす。
「今のはなんだ?」
立ちあがるとカトリは鋭い目でタキを睨んだ。
「背負い投げだ。相手の勢いを使って、投げ飛ばす」
それを平然と受け止めて、タキは答えを返す。
「なるほど、口だけじゃないってことか」
タキの横にはトランが立って、にやにや笑っている。
ふんと踵を返し、カトリは別の男たちのところへと行ってしまった。
これ以来、カトリはタキを見る目を改めたらしい。他にもタキを胡散臭く思っていた連中もすっかりおとなしくなった。
タキは全てにおいてプロだった。それも幼少から叩きこまれた戦闘マシーンと言ってもいい。
「お前、ホントにすごいな」
食堂で昼食を取っていると次々と声がかかる。
「俺たちにもいろいろ教えてくれよ」
「いままでにどんな戦いをしてきたんだ?」
あっという間に周りの席に男たちが座り、口々に質問が飛ぶ。それに困ったように笑いながら、タキは丁寧に答えを返した。
二日が終わるころにはタキは、この基地にいる人間に、すっかり仲間として受け入れられていた。
昼間のことを思い起こしながら、タキは薄く笑って、ベッドにごろりと横になった。ここの連中は素直で単純だ。強いか弱いかそれだけが、信用の基準になるらしい。
単純ではあるが、悪くない。
歩く平気だと化け物だと怖れられることが常であったのに、その強さで受け入れられるとは思わなかった。
「はあ」
小さくため息をつき、身体をうんと伸ばした。
基地の中をあちこち歩き回って、体力を誇るタキにしても疲労を感じた。肩と足が少し怠い。
この基地は本当に広いのだ。二日見て回ってもまだ、全容ははっきりしない。
だが、どこに行っても人がいて、日々の生活を営んでいた。子供が通路や広場で走り回り、水端では、奥さん方が、噂話に余念がない。
まったく、街そのもので、レジスタンスの基地という感じはまったくしない。
視界の隅でちかちかとランプが瞬いた。
タキは舌打ちをする。
つけたままのバイザーをいじると、報告せよとメッセージが何度も横切っていった。
仕方ねえなとタキは、簡単な報告を送る。
「タキ」
急に外から声がかかり、タキは慌ててバイザーのスイッチを切って、顔から外し、脇のデスクの本の影にそっと隠した。
また、ベッドにごろりと転がる。
「なんだ?」
「入ってもいい?」
柔らかな声がして、入り口の垂れ幕が上がった。顔をのぞかせたのは、シロタだった。
「俺に何か用か?」
「まあね。用が無ければ来ないだろう?」
入ってもと再度問われ、仕方なく頷くとシロタはするりと部屋へと入った。まっすぐ、タキの横になったベッドに歩み寄る。その動きは滑る様で、隙が無い。
だてに、参謀なんてやっていないわけだ。
「どう?少しは慣れた?」
見下ろして微笑みながら、シロタが訊く。
「そんなこといいに来たのか?」
「ずいぶん、人気者になったって聞いたからね。あんなに反発していたカトリ達を初日の鍛練で黙らせたんだとか。あちこちで噂になっている」
いつもは後ろで結んでいる髪をシロタは今日は下ろしていた。肩を過ぎる茶色の髪はまっすぐに背へと流れている。その髪をシロタはかきあげた。花の香りのするシャンプーでも使っているのか、淡い甘い香りがした。
「だから?」
いらいらとした気分で、タキはベッドに身を起こし、シロタを睨みつけた。
すでに、夜半を過ぎている時間だ。こんな与太話をしに、わざわざやってきたのか、それとも裏があるのか。
イライラと考えるが、こいつが何をしに来たかさっぱりわからない。
タキは目つきが鋭い。これで睨むと大抵の奴はたじろぐ。だから、苛立ちのままタキはシロタを剣呑な瞳で睨み付けた。
だが、シロタは口の端を上げて微笑んだ。艶のある笑みだ。一瞬、その笑みに視線をとらわれて、呆然とする。
「タキに興味があるって言ったら?」
笑みを浮かべて、かきあげた髪はそのままで、腰をかがめる。
「は?どういう……」
言葉は、近づいてきたシロタの唇で遮られた。タキの唇に自分の唇をやんわりと押し付けて、ちろりとしたさきで唇を舐められる。
タキは驚いた。目を大きく見開く。
「意味わかる?」
唇を離すと面白そうに微笑まれて、タキは腕を伸ばした。細い腰を攫うと自分の膝の上に横向きに座らせて、今度は自分から唇を合わせた。
それも、さきほどシロタがしたような、軽い口づけではなく、舌を差し入れたディープな奴だ。
シロタの熱い口腔内を舌で蹂躙する。舐めまわし、舌を絡め取り、歯列をなぞる。
シロタの口から熱い吐息が上がるまで、タキは深い口づけをおくる。唾液が混ざる音が狭い室内に響き、抱きとった身体の力が徐々に抜ける。すっかり、タキの腕にしがみついたシロタからゆっくりとタキは唇を離した。唾液の糸がつと二人の唇を結んだ。
「慣れている」
息だけでシロタは告げた。目が快楽に潤んでいる。
「俺が怖くないのか?」
シロタは首を横に振った。
「怖くない。魅力的だと思うだけ」
シロタの手がタキの胸を撫であげる。
「変わっている」
そう言うとタキは身体を入れ替えて、シロタの背をベッドに落し、上から見下ろした。
「こういうことをしに来たのか?」
シーツにシロタの茶色の髪が散った。しっかり頷くシロタにタキは苦笑を浮かべた。
「参謀どのが男好きとはね」
「タキもイケる口でしょう?」
ベッドでうっすらと微笑むシロタはぞっとするほど綺麗だった。
「そんなに飢えているように見えるか?」
「どうかな。いつでも何かにかぶりつきたいんじゃない?タキは肉食獣のようだし」
シロタは無防備に身体をベッドに投げ出し、タキを誘う。タキは口元に浮かべた苦笑を濃くした。
「まあな。喰われるよりは喰う方か」
タキはシロタの首筋に唇を寄せた。噛みつくようなキスをする。シロタはタキの頭をかき抱いた。
「ああぁ……」
吐息に悦びの声が混じる。
シロタを抱き締めて、タキはシロタの首筋から耳まで舌で舐め上げた。
「ん……」
抱きこんだ身体が、震える。抱き締めた腕を解き、服の上から手のひらを這わせると身体がのけ反った。
くっくっくと喉の奥でタキが笑った
「タキ?」
「感じやすいし、啼き声もいい」
指さきで身体の線を辿ると目を開いたシロタの頬が染まった。
もう一度喉の奥でわらって、タキはするりとベッドから降りる。
「タキ?!」
「俺のベッドは貸してやる。だが、一人で寝るんだな。俺にはそんな趣味はない」
背中を向けたタキの名をシロタが呼ぶ。
「お前が女なら恥をかかせることもないから抱いてやってもよかったけどな」
振り返りもせずに、そう言い置いて、タキは部屋を出た。
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