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この宇宙(そら)の果てまでも

戦闘、そして捕縛(1)

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頭上を爆風が走る。それを頭を低くすることでやり過ごして、タキは後ろに向かって炎を投げる。
「しつけぇな」
洞窟の通路を駆け抜けながら、タキは舌打ちをする。相手も連邦の能力者だ。それもAクラスの力の持ち主。
その三人に追われながら、タキは出口に走る。有利な点があるといえば、地形に熟知していることだけだ。
「カクラ。殺すなよ」
キースの物騒な命令が聞こえるが、カクラは事故で片づけるつもりなのが見え見えの攻撃を仕掛けてくる。風が肌を裂き、追うように焔が渦を巻く。
タキも黙って逃げているわけではなかった。岩を崩し、できるだけ相手の進路を塞ぎつつ、全力で走る。
細かい砂塵が口から鼻から侵入し、息苦しい。さらに、タキが上げた気温は下がる気配もなく、たぶん、60度を超えているだろう。
爆風と砂礫が飛び交う中、タキは地を蹴る。
外に瞬間移動してもよかったが、テロリストがどれだけの軍を配置しているかわからない今、それは危険だ。
軍の真っただ中に、単身で飛び込むのは得策でない。
「タキ。とまれ。俺たちと合流してカノンを救出してもいいだろうが」
キースが自分の言葉をアルの力を拡声器代わりに伝えてくる。狭い通路に音が反射した。
だが、タキにとってはどうでもよかった。
理性的に考えれば、あいつらとカノンを助ける手はずを整えるのが一番いい。だが、タキが逃げたとなれば、裏切ったとみなされ、カノンをつかまえている連中は、カノンを殺すだろう。
カメラに映っていた、ベッドで座って上体を揺らしていたカノンを思い出す。
あの状態じゃ何をされても心臓が止まってしまう気がした。抵抗もできないに違いない。
怒りのあまり、ぎりりとタキは奥歯をかみしめた。
カノン……。
絶対に助ける。俺の手で。
それに、あの変態野郎には一矢報いないと気が済まない。カノンに触れた代価は命で償ってもらおう。
そう決めると俄然、力が湧いてくる。怒りはさらにタキの戦闘能力を上げた。
気配と足音のある場所に向かって、後ろも見ずにタキは手を振った。電気が空間を走り、壁を壊す。
「タキっ」
「うるせえ。こっちは勝手にやるから、お前達は自分の仕事をしろよ」
叫びながら、タキは出口に向かってひた走る。
時折、掠める礫を避け、炎をかいくぐる。シールドを張って、高温から身を守った。
前方に停車してある車両や戦車が目に入る。
出口が近い。
そのあたりに、整然と並んで、洞窟の奥に侵入してくる兵士たちがいる。先ほど見た光点の正体だ。思ったより数が多い。
「やっぱり、作戦の守備を確認しに来たのか。それとも、残党狩りか」
呟きながらも、速度は落とさない。
横をすり抜けて外へ出るつもりだった。キースたちは、攻撃をやめる気はないし、このままだと壁が壊れて、洞窟の道がふさがりそうだ。
それに、外の方が戦いやすいだろう。
「ちっ」
出口に向かって、全力で走るタキに向かって、兵士らが一斉に銃口を向けた。
タキは盛大に舌打ちし、バイザーに触れて、通信モードをオンに切り替える。
「お前らじゃまだ」
叫ぶと声が堂内に反射して散った。
「とまれ。状況の説明を」
バイザーのスピーカーから声がするが、何を見てそんな寝言をほざいているのかとタキは呆れた。自分の後ろからは、衝撃波と炎が追いかけてきているというのに、わからないのだろうか。
連合軍を敵に回していることにすら気づいていないバカどもに、呆れかえる。
「うるせえ。説明は後だ。逃げないと、とばっちりを食う」
「説明が先だっ」
耳元でがなり立てられ、兵士たちの銃口がさらに狙いをタキに定めたのを見て取って、タキは、両手を腰の脇に構える。力を手のひらに貯めた。
あの銃の引き金を引かれると面倒だ。速度を落さないままタキは空気の塊を前方に向かって発射する。風が渦を巻いて、タキの進路を塞ぐ兵士たちに襲いかかった。
「うわあ」
先頭の兵士たちが強い風圧になぎ倒される。それに一瞥をくれることなく、乗り越えてタキは出口へと走った。
「タキっ」
兵士の一団が現れても、キースはやっぱり、引く気はないようだ。名を叫ばれたと思ったら、タキの背後からすさまじい勢いの火炎が渦を巻きながら突き進んでくるのを感じた。
入口を固める兵士ごと焼き払う気で放たれただろう火炎に、タキは片眉を上げた。
すでに入り口近くの格納庫内だ。燃えるものには事欠かない。
迫りくる炎は車両を舐め、抜け切れていなかったガソリンに引火した。
やばいと思った時には遅く、渦巻く炎を糧に爆発が起こり、タキは背中から押されるように吹っ飛ばされた。
岩が身体に降り注ぎ、とっさに頭をかばい、そのまま数十メートル前方へ飛んだ。
火にのまれた兵士の叫び声と車が燃え上がる音が洞窟内にこだました。
『カノン』
金の髪を揺らして微笑むカノンの蒼い瞳が脳裏を横切り、タキはそれに手をのばした。触れるはずのやわらかい金の髪はタキの手をすり抜けて、タキの意識はそのまま闇に飲まれた。
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