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「天空国の守護者」
トレジャ編

決戦(2)

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白々と夜が明ける。漆黒の闇は青色を増し、みるみる間に空は青みから白みへと傾いでいった。そして、見渡せるほど明るくなったころ、東の空がオレンジに染まり、赤く色を変えた。
「日の出だ」
城壁へと出てきたレイラースは、東の空を目を細めて見つめた。点だった光が線となり、一気に光の洪水が押し寄せてくる。
「状況は?」
傍らに立つカミールにレイラースは問いかけた。
まだ、掃討部隊はクアールを追いかけていて戻ってきていない。見渡せる範囲のあちらこちらに黒の軍を追う銀の鎧が見えた。
ふふっと声を殺した笑い声がし、レイラースはカミールを見た。緑の髪が赤い日の光にオレンジに染まっていた。
「軍を2つに分けたクアールが不利でしたね。奇襲部隊が1万強、本体が2万弱。対するわが軍は遊撃として、本隊の陣の左右から闇夜に紛れて襲いました。その数2万です」
「それは昨夜も報告を受けた。で、結果は?」
レイラースは先を促した。本当なら、その指揮をとって暴れまわりたかったのは自分なのだ。
「私の出した命令は細長く隊列を組んで左右から本隊を分断させ、戻ってきがてらクアールの夜襲してきた軍を背後からつくことです。報告はまだ、あがってきません。ですが……」
カミールは目を細めて、城壁から見える戦場を指さした。レイラースはその指の先に視線を向ける。
クアールの隊列を組んだまとまった部隊は視界の中になかった。散り散りになった少数の部隊が、南を目指し移動するのが見えただけだ。
「全滅に近いと?」
レイラースは呟いた。
「さあ。ただ、敗走したのだけは確かです。どのくらい数を減らせたかはわかりませんが」
「我々の勝利は確実ということか」
カミールの横に並んだヴァイスが二人と同じ方角を見つめた。
「ヴァイス、城内は?」
レイラースが声を掛けるとヴァイスは深く溜息をついた。さすがに彼にも疲れが見える。
「ああ。落ちついた。中には城内に火を放ったものもいたが、それも鎮火したし、被害はそう大きくない。潜入していたクアールは自害しないよう眠らせたし、暗示を掛けられた者たちは、本日帰国させる」
「そうか」
日輪はあっという間に地平線のはるか上に上った。朝日に照らされた戦場はもはや誰の目で見ても勝敗が明らかだ。散っていたクアールが集まっては、南へ移動する。そして、自陣をみれば、守護者軍の城壁もまた、鎚城機であちらこちらに大穴があき、崩れ落ちている。
「明るくなってからの深追いは危険ですね」
カミールの呟きが聞こえた。
「ああ。そろそろ潮時だ」
レイラースとヴァイスそしてカミールは視線を交わした。
「合図を。全軍、撤収」
朗々としたカミールの声が城壁をわたり、高らかにラッパが吹きならされた。訓練された守護者軍は日の光に照らされながら、隊が集まり、速やかに自軍に向けて戻ってきた。銀の流れが城壁に向かってなだれ込んでくる。その背には白い羽が風を切って羽ばたいていた。
「勝ったんだな」
「ああ」
「大勝利だ」
カミールの声に、3人は笑った。戦いが始まってから初めての心からの笑みだった。
キリスエール。
レイラースは北を振り仰ぎ、空を見上げ心にキリスエールの面影を追う。
やっと帰れる。お前に逢えるな。
まだ、戦いの後始末が残っていた。そうすぐには国元には帰れないが、この腕にキリスエールを抱く日も遠くはない。
援軍を待っていた時の悲壮感を思い出し、レイラースは苦く笑った。カミールとヴァイスがくるのがあと1日遅かったら……。
そう考えてレイラースは心の底から歓喜を感じた。生きていることをパラドースを守ったことを誇りに思った。
全部、片をつけたら会いに行く。待っていて、キリスエール。今度は逃がさない。
口端をくっと上げて、レイラースは踵を返した。赤と緑の瞳が日を反射してきらりと光った。
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